一度きりの人生をどう生きるか。今日の夕陽を見て素晴らしいと思う人と一緒に働きたい。

 

株式会社スーツでは、「人が人を動かす。」をブランドスローガンに掲げています。

ブランドスローガン「人が人を動かす。」

当社代表者の小松の創業メッセージ

私は、上場会社の代表取締役社長として取り組んだ経営改善や様々な業界・会社での企業再生を通じて、「マネジメント」ではなく「リーダーシップ」、「やり方」ではなく「あり方」そして「モノ」・「カネ」ではなく「ヒト」・・・というように、会社経営において、本当に大事なことが何かを学ぶことができました。企業の再生とは人の再生ですし、企業の成長とは人の成長です。人を導いていく。これが会社経営です。会社経営を事業領域とし、人と向き合い、人を導く会社が、この株式会社スーツです。・・・
※ 上記段落の下線箇所は、本稿のために追記。

 

本稿では、当社のブランドスローガン「人が人を動かす。」の説明を通じて、当社が一緒に働く仲間に持っていて欲しい価値観の一つである「一度きりの人生」、「時間の価値」について記載をしたいと思います。

当社は主に経営支援事業を展開しています。そのため、クライアント企業様を経営支援し導いてくのが私たちの仕事である以上、当社で働く仲間は、誰かに依って立っているのではなく、自立して、自分の足でしっかりと立っている必要があります。厳しいかもしれませんが事実を述べると、少しでも自分の人生に迷いがある人には、他人を導くことはできないのです(逆の立場で考えれば、当然のことだとご理解いただけると思います。)。

 

一度きりの人生をどう生きるか。

「人が人を動かす。」

日常の仕事において、皆さんが向き合っている相手は誰でしょうか?

お客様、スタッフの皆さん、取引先企業の皆さん、株主の皆さん、地域社会の皆さん・・・様々な人がいると思います。

どんなにテクノロジーが進化したとしても、ビジネスという社会活動において、人が主役であることに変わりはありません。

当社の主力事業は、企業価値評価が時価総額100億円以下となる中小企業やベンチャー企業に対する経営支援事業です。

当社のお客様は、中小企業やベンチャー企業ですので、社内の経営資源が乏しい場合がほとんどです。社内の経営資源が乏しいということは、前を向いて、何か新しいことを行う場合、社外から経営資源を調達・獲得してこなければなりません。

その時に必要になるスキルは、人を管理するマネジメントではなく、人を自発的に動かすリーダーシップです。

夢を描いて、明日を描いて、勇気を出して、ともに暗闇の中を歩んでくれる仲間と旅に出るのです。

「人が人を動かす。」

私たちには、「プロ経営者」として、リーダーシップを発揮し、ステークホルダー全てに影響力を与え、クライアント企業様の企業価値向上を果たすことが求められているのです。

 

タイム・チャージからの脱却

公認会計士、弁護士、そして、経営コンサルタント。

これらプロフェッショナルの多くは、業界慣習から、時間あたりの報酬額を決めて、クライアント企業様から報酬をもらうタイム・チャージという報酬体系を採用することが多いです。

しかし、タイム・チャージは決められた枠組みの中での事務処理に対する報酬体系としては優れていますが、不確実性が高く、リーダーシップが求められるような会社経営の仕事にはそぐわない報酬体系です。

例えば、クライアント企業様のために、シナジーのある経営者に対して、協業後のユーザーの未来を語り合うとします。また、クライアント企業様のために、投資家に対して、情熱を持って、クライアント企業様の10年後とそれを達成するための経営戦略の説明をします。

これらの際に、時間あたりで報酬を課金してもしょうがないのです。極端な話、業務提携や投資実行など実現までたどり着かなければ、これらのやりとりには価値はありません。

人間力に優れた「プロ経営者」であれば、電話1本、10分で、キーマンとなる経営者や投資家を動かすことができるかもしれません。

タイム・チャージと言えば、プロフェッショナル・ファームの仕事のように聞こえるかもしれませんが、報酬体系は、高校生・大学生のアルバイトと同じ「時給」です。

時間でアウトプットが予測できる仕事は、不測の事態が起きづらい、決められた枠組みの中での仕事です。クライアント企業様からみても、タイム・チャージでの報酬体系の場合、リターンは大きいものの不確実性の高い仕事については依頼をためらうインセンティブが働いてしまいます。

私たちの仕事は会社経営です。不確実なことばかりです。時間を費やしたところで、結果が伴っていなければ意味がありません。そして時に、決められた枠組みや既成概念すらも取り払って、仕事そのものを創り出すことまで求められるのです。

当社ではクライアント企業様の企業価値向上に全身全霊を傾けられるように、クライアント企業様に関与するスタッフに「時間の自由」を与え、クライアント企業様に本当に価値あるパフォーマンスの最大化を目指してもらっています。

そのため、当社では、中小企業やベンチャー企業などのクライアント企業様に対して、月額の定額報酬を低廉にするかわり成功報酬を組み合わせるなど、当社が報酬に関して部分的にリスクテイクすることで、実力主義・アウトプットの最大化を徹底しています。

 

一度しかない人生を切り売りしないで欲しい。

なぜ当社がこのような考え方をしているかというと、世の中の多くの仕事は、働いている時間とアウトプットの相関性が取れるものが多いのですが、私たちの会社経営の仕事は違うからです。

極端な話、365日のうち1週間しか働かなくとも、クライアント企業様の困っている問題をあっという間に解決できる人もいれば、365日24時間かけて、どんなに努力をしても、何も問題解決できない人がいるのです。

逆説的ですが、このような考え方に基づくと、一瞬一瞬が勝負になるのです。

人と出会うのも一期一会ですし、ましてや、その人を動かして共にビジネスをしようものならば、本気でその人と向き合わなければ、何か一緒にやることなどできようもありません。

私たちの人生は、誰しも、一度しかないのです。

このたった一度の大事な人生、時間を、答えの見えているような仕事ばかりに従事させるわけにはいきません。

私たちの仕事は、その人の生き様が出ます。私にしかできない仕事があって、私なりのやり方がありますし、あなたにしかできない仕事があって、あなたなりのやり方があります。生まれて、クライアント企業様と出会った今日この時までの生き方次第で、問題解決能力に雲泥の差があるのです。

そもそも、私たちとクライアント企業様では情報格差があって、私たちのほうがプロフェッショナルとして専門性を有しています。この情報格差を利用して、答えが見えている仕事を、あたかも大変な仕事のように伝えて、タイム・チャージの時間稼ぎのために、アソシエイトを稼働させるのは筋が違います。

クライアント企業様もアウトプットに見合った報酬支払いを求めています。

 

私たちは今日の夕陽を見て素晴らしいと思う人と一緒に働きたい。

一度きりしか人生はありません。

夕陽を見て素晴らしいと思う、クライアント企業様と一緒に夢を描いて激論を交わす、仲間たちとブレイン・ストーミングをしていて心の底から楽しいと思う、お客様が商品・サービスを喜んでくれて感謝の言葉をくれる、仕事明けに仲間たちとビールを飲んで美味しいと思う・・・あなたの人生の中でどれも素晴らしいワンシーンでしょう。

当社では、この一つ一つを大事にできて、この価値が分かる人と一緒に働きたいと考えています。

もちろん、私たちもプロフェッショナルである以上、クライアント企業様に対して確実な成果は求められます。しかし、「タイム・チャージから脱却しても、確実に成果を出す」という少しの勇気と覚悟があれば、自分の人生を簡単に取り戻すことができるのです。

当社には面白い仕事があふれています。その仕事に対して、どのようにアプローチするかという自由も、プロフェッショナルである各人に与えられています。

たった一度しかない人生を、世のため人のため、そして、自分のために使ってみたいと思いませんか。

 

最先端の経営ノウハウで、時価総額100億円以下の中小企業やベンチャー企業を助ける。

 

株式会社スーツでは、「プロ経営者による企業価値向上」を会社コンセプトに掲げています。

会社コンセプト「プロ経営者による企業価値向上」

当社の「プロ経営者」が、最先端の法律、会計及びマーケティングなど経営ノウハウを駆使し、企業価値向上の最大化を行います。「プロ経営者」とは、会社経営に関する知識があることはもちろん、“修羅場の経験”があり、人間力に優れ、リーダーシップを発揮し、ステークホルダー全てに影響力を与え、企業価値向上を果たすことができる人物のことをいいます。
※ 上記段落の下線箇所は、本稿のために追記。

 

本稿では、その事例として、当社子会社である株式会社スーツ・ウェルス・マネジメントが、2020年7月1日からサービス提供を開始したエクイティ・ソリューション・サービス「ストック・オプション行使促進プログラム『PESOP™』」(Promotion for Exercising Stock Option Program、通称:ピーソップ)について、ご紹介をしたいと思います。

当社の主力事業は、企業価値評価が時価総額100億円以下となる中小企業やベンチャー企業に対する経営支援事業です。しかし、当社の志は、個々の企業の経営支援に留まるものではありません。当社の経営理念にあるように「新しい未来を創造し、社会変革に貢献していく」ために、最先端の経営ノウハウを活かして、業界全体に社会的インパクトを与えるような自社事業も展開しております。

なお、本稿は、有効な情報に基づき作成された当社グループの事業をご理解いただくためのものであり、投資を勧誘するものではありません。

 

最先端の経営ノウハウを中小企業やベンチャー企業に

金融工学を使った投資事業がベンチャー企業を救う!?

多くのベンチャー企業が導入しているストック・オプション制度。

自分が勤めているベンチャー企業が、ベンチャーキャピタルから出資を受けて、急拡大・急成長して、東京証券取引所に株式上場。そして、頑張ったご褒美に、ストック・オプションを行使して、上場後に価値が数百倍になった自社の株式を売却。億単位の収入を得る。

これはベンチャー企業に勤める多くのスタッフが夢見ることだと思います。

しかし、株式上場後、このストック・オプションを行使できずに困っている人たちがいることをご存じでしょうか?

ストック・オプションを行使できなければ、当たり前ですが、キャピタルゲインを得ることはできません。そうなれば、スタッフに対するインセンティブ・プランであるストック・オプション制度自体も機能しなくなってしまいます。

当社子会社である株式会社スーツ・ウェルス・マネジメントでは、外部のヘッジファンドのファンドマネージャー、金融プロフェッショナルの経営コンサルタント、投資銀行家、弁護士や公認会計士・税理士らと協働し、最先端の金融工学を活用して、この問題に対応するエクイティ・ソリューション・サービス「PESOP」を開発いたしました。

 

「PESOP」の開発の背景

上記の画像は、ヤフーに掲載されているストック・オプションに関するお金のトラブルです。

トラブルの内容は、ストック・オプション保有者の方が、銀行借入をして、ストック・オプションの行使をしましたが、上場会社の株価がストック・オプションの行使価額を下回ってしまったため、ストック・オプションの行使によって取得した株式を売却しても、銀行借入を弁済することができず、借金だけが残ってしまうといった内容です。

今まで銀行などの金融機関は、「ストック・オプション融資」、「ストック・オプション行使代金ローン」や「ストック・オプション権利行使払込金融資」など様々な名称で、ストック・オプションの行使資金に関する融資サービスを提供していましたが、このような事例が頻発したため、今ではこのような融資にあまり積極的ではありません。

 

ストック・オプション行使の問題点

そもそも、ストック・オプションとは、企業が、取締役や従業員などスタッフなどに対して、スタッフのインセンティブを目的として、新株予約権を発行するものです。

その後、スタッフらの経営努力により、ストック・オプションを発行した企業の企業価値が向上し株価が上昇した場合、ストック・オプションとして付与を受けた新株予約権を保有するスタッフは、当該新株予約権の行使にあたり、予め定められた当該新株予約権の行使価額に割当株数を乗じた金額である行使額を対象会社に払い込み、その対価として、対象会社から新株発行を受けます。一般的に、スタッフは、当該株式を市場(マーケット)で売却することで、売却額と行使額の差額が、当該スタッフの利益となります。

そのため、一時的とはいえ、スタッフは、新株予約権の行使にあたり、行使額の現金を用意する必要があります。

そして、一番の問題点は、新株予約権を行使するための資金は、一時的な資金のため、金融機関からの借入が難しいところにあります。

 

「PESOP」の概要

ストック・オプション行使促進プログラム「PESOP」は、上場会社のストック・オプション保有者の方に向けたサービスで、銀行借入などすることなく、予め決められた株価で当該ストック・オプションの対象株式を売却することができ、当該ストック・オプションの経済的利益を確定させることができるプログラムです。

想定するお客様は、ストック・オプション(新株予約権)の行使に際して、(1)金融機関や上場会社などから借入できず、多額の資金が工面できないスタッフの方、(2)ストック・オプション(新株予約権)の行使から市場での売却という一連の煩雑な作業を行うことなく、利益を確定させたいスタッフの方などです。

そして、この「PESOP」は、金融工学を活用したシステムと予め定められた業務フローに基づいて提供される機械的売買プログラムとなっていることに特徴があります。

 

最先端の経営ノウハウを、中小企業やベンチャー企業に活用したい!

当社は、業種業態・成長ステージ問わず、時価総額100億円以下の企業をクライアント企業としており、特にスタートアップ案件や企業再生案件を手掛けています。

これらの案件は、案件によっては、豊富な経営資源を持つ大企業に対する経営コンサルティングとは比較にならないぐらい難易度が高いものもあります。

客観的な事実として、これらのクライアント企業様の企業価値向上を「確実」に果たすためには、非常に高度な経営スキルが求められます。

当社はコンセプトの1つに「プロ経営者による企業価値向上」を掲げています。

プロフェッショナルが行う仕事には、第三者より最先端と評価される創造性と革新性は不可欠です。

そのため当社では、当社の「プロ経営者」が、最先端の法律、会計及びマーケティングなど経営ノウハウを駆使し、企業価値向上の最大化を行うことを掲げております。

今回の当社子会社の株式会社スーツ・ウェルス・マネジメントのエクイティ・ソリューション・サービス「ストック・オプション行使促進プログラム『PESOP™』」では、最先端の経営ノウハウとして金融工学を活用しています。

このように最先端の経営ノウハウを駆使することによって、今までにはない革新的なソリューションを提供することができ、より多くのお客様に喜んでもらえるようなサービスを創り出すことができます。

株式会社スーツは、革新的な中小企業やベンチャー企業を経営支援する企業であると同時に、私たち自身も、最先端の経営ノウハウを活用して、中小企業やベンチャー企業を助けるベンチャー企業なのです。

 

リーダーシップ往復書簡 046

 

前回に引き続き、リーダーとして向き合わざるを得ない、正しさや倫理観について共に考えたいと思います。

本日は、正しさや倫理観あるリーダーが行うべき、節度ある「ケンカ」の仕方について記載をしたいと思います。

会社を長く経営していると、経営者とスタッフ、経営者と株主、会社と取引先など、利害関係が対立する人同士の間で、トラブルが発生してしまうことがあります。

もちろん、リーダーが常日頃からしっかりしていれば、このようなトラブルの数は劇的に減らすことはできると思いますし、万が一、トラブルに見舞われたとしても、多くの場合は、リーダーの人間力で問題解決できると思います。

図らずも起きてしまったトラブルの際に、リーダーはどのような行動をするべきか。フォロワーや周囲の人々は、リーダーの一挙手一投足を見ています。

私は、リーダーには「ケンカ」の仕方があると考えています。それは、倫理観のある、節度ある、正しい「ケンカ」です。

原則として、リーダーは「ケンカ」はしません。「ケンカ」になるのは、同じレベルの人間同士です。大人が子どもに対して本気になって「ケンカ」しないのと同じです。もし相手側があまりにも筋が通っていないならば、自分を相手と同じレベルに落とす必要はありません。もし「ケンカ」をする必要がある場合は、相手は明らかに強大で巨悪である必要があります。自分より格下の弱い相手と「ケンカ」をするのでは、弱い者いじめになってしまいます。

次に、それでも残念ながら「ケンカ」に発展してしまった場合は、確実に勝たなければなりません。「ケンカ」に確実に勝つ方法は、常日頃から人として正しいことを行うことです。勝てない「ケンカ」はしてはなりません。リーダーは、マキャベリズムに基づけば、ありとあらゆる手段を使ってでも、相手を屠る必要があります。

「ケンカ」の勝ち方にも気を付けなければなりません。フォロワーや周囲の人が引く程、やりすぎてはいけないのです。「やられたらやり返す。倍返し。」は間違っていて、「やられた分だけやり返す。等倍返し。」が原則です。これは外交やスパイの世界でもプロトコールになっています。いつまでも敵同士の関係ではいけません。ちゃんと人間関係を修復できる余地を残すべきだと思いますし、相手側を感服させる「ケンカ」をしなければなりません。

長々と書きましたが、大前提として、リーダーは、人間力を磨いて、トラブルを生じさせないようにしなければなりませんし、万が一トラブルが生じたとしても、解決できるようにならなければなりません。

リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。

また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!

 

 

【Q.46】
トラブルの多い人やレピュテーションの悪い人とは、どのように付き合えばよいでしょうか?

<コメント>

一般的な処世術としては、このような人らとは距離を置いて付き合ったほうがよいでしょう。

しかし、そこは、あなたがリーダーとして成し遂げたいことによると思います。

本来は「罪を憎んで人を憎まず」があるべき姿だと思います。

繰り返し本連載でも述べてきておりますが、「人は性善なれど弱し」で、その人がトラブルが多い理由、レピュテーションが悪くなってしまっている理由には訳があるわけです。

その部分を考慮せずに、表面だけで人を評価すれば、一度きりの人生において、付き合うべき友人の幅が狭まってしまいます。

話を戻しますと、もしあなたがリーダーとして社会的にも大きな課題に取り組むならば、広くあまねく多くの人と付き合ったほうがいいでしょう。

もしかするとその人らが、強いフォロワーとなって、リーダーであるあなたを支えてくれるかもしれません。もっと言えば、あなたがリーダーならば、出会ったその人らを魅了して、フォロワーにするぐらいの人間力がなければなりません。

まずは色眼鏡で見ずに、胸襟を開いて、対等の精神で付き合うことがリーダーには大事なことだと思います。

 

 

※この記事は、2020年8月22日付Facebook投稿を転載したものです。

リーダーシップ往復書簡 045

 

前回に引き続き、リーダーとして向き合わざるを得ない、正しさや倫理観について共に考えたいと思います。

今まで、いかにリーダーが正しさや倫理観を持っていなければならないかについて縷々書いてきましたので、本稿では、プラグマティックに、正しくないことや倫理観を逸脱していること、つまり「悪」についても記載をしたいと思います。

リーダーには、夢のため、フォロワーのために、正しくないことや倫理観を逸脱していることをせざるを得ないときがあります。

もちろん言わずもがなで、リーダーたるもの、本来は、どのような苦境に陥ったとしても、ダークサイドには堕ちてはならず、常に正しく、倫理観を持って行動しなければなりません。

しかし、時に、例えば「トロッコ問題」のような問題に直面することがあるのです(以前も記載をしましたが、そもそも、本当に正しさや倫理観が問われるような二者択一の問題かどうか、しっかりと確認する必要があります。)。

万が一、このような場面に出くわしたら、リーダーは、正しくないことや倫理観を逸脱していることをするという意思決定を一人ですべきだと思います。できることならば、意思決定だけでなく実行についても、リーダーだけで完結したいぐらいです。

「人は善なれど弱し」ですから、このような重い内容をフォロワーに背負わせては、リーダーではありません。

アメリカ大統領が平和を希求するコメントを出す一方で、日々、テロリストらに対する暗殺指示を出していることは、マスメディアで報道されて広く知られていることですが、このような二律背反がリーダーには必要な時があるのです。

リーダーは、日頃から正しさや倫理観について、明確な価値基準を持っている必要があります。先ほどのような時に、どういった意思決定と行動をすべきか、リーダーの真価が問われます。

リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。

また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!

 

 

【Q.45】
どのように善悪の問題と向き合っていますか?

 

<コメント>

私の場合は、「人は善なれど弱し」を自分に当てはめて、一度、深呼吸をして、冷静になって、シミュレーションをして意思決定をしています。

繰り返しになりますが、基本的には、リーダーは、正しいこと、倫理的なことしか行ってはいけません。

善悪の問題と向き合わなければならない時は、正しいことだけでは致命的・決定的になるリスクがあると考えている時です。それは、自信がなくなってしまっている時、不安を感じてしまっている時です。

このような時は決してパニックになってしまってはいけません。先ほど記載をしたとおり、浅知恵で、安易に「トロッコ問題」のように考えてしまっては火傷をすることになります。

まずは冷静になって、いつもと同じように、正しいこと、倫理的な行動だけで問題を解決できないかを考えます。ここでありとあらゆる可能性を考えます。

次に、どうしても正論だけでは乗り越えない問題だと確信した場合、ゲームから降りるか、もしゲーム降りられないとしたら、どこまでの悪事が必要か、悪事がバレた場合のサンクションは何があるかなど、様々シミュレーションします。

私は、幸いにして、酷く追い込まれる局面に出会ってきておりませんので、今まで正しいことだけで生きてこられていますが、それでも頭の中のシミュレーションでは悪いことを沢山してきたように思います。

このような話を書くたびに思うのは、出来る限りの可能性を考えて、善悪の問題を問われるような局面に追い込まれないような備えだけは日頃からすべきだと思います。

 

 

※この記事は、2020年8月15日付Facebook投稿を転載したものです。

リーダーシップ往復書簡 044

 

前回に引き続き、リーダーとして向き合わざるを得ない、正しさや倫理観について共に考えたいと思います。

リーダーは、フォロワーに対して、正しさや倫理観においても、さらに上を目指すように導かねばなりません。

多くの人が勘違いをしていますが、「悪ではない」が「善である」ではないのです。少しでも、より良い姿、あるべき姿を目指さなければなりません。
ビジネスにおいても、昨今のSDGsをはじめ、その波が来ています。

マイケル・ポーター教授が掲げるCSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)は、営利企業が社会ニーズ(社会課題の解決)に対応することで経済的価値と社会的価値をともに創造しようとするアプローチですが、まさにこの考え方もそうだと思います。

売上が増える、利益が増える。これらは資本主義社会で正しいと評価されると思います。

しかし、これだけで満足してはいけません。売上や利益を増やす過程で、より社会的な観点から正しいか、倫理的かについても、一生懸命考えなければならない時代が来ています。

リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。

また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!

 

 

【Q.44】
リーダーとしての成功とは、何だとお考えですか?

 

<コメント>

リーダーとしての成功は、一義的には、やはりリーダーが掲げた夢や目標の達成だと思います。

夢や目標の達成の定義は、決してリーダーの独りよがりのものではなく、やはりフォロワーや周囲の人々も含めて、分かりやすく夢や目標が達成されたことを成功と評価すべきではないかと思います。

「桃太郎」、「ロード・オブ・ザ・リング」や「スターウォーズ」などからも分かるとおり、古今東西、リーダーは旅に出ます。

当初は、旅の目的がないものもありますが、途中で、夢や目標・目的が出来て、仲間と出会い、努力の結果、その目的を達成するのです。

繰り返し記載してきましたが、リーダーとは、暗闇の中、集団の先頭で、たいまつを持って、フォロワーを率いて進む存在です。

私は、甘いかもしれませんが、フォロワーとともに、道なき道を勇気を出して歩んできた結果、達成できたことは、成功と呼ぶにふさわしいのではないかと思います。

また、この成功の先に、副次的に、リーダー自身やフォロワーの成長であったり、影響力の獲得であったりがあると思います。

リーダーの成功の先に何があるのか。人生100年時代を迎えて、旅自体も長いテーマを選べるようにもなっています。また、シリアル・アントレプレナー(連続起業家)のように、人生において何度も旅に出る人も増えてきました。

一度きりの人生ですから、自らが先頭に立って旅に出ること自体も、その旅の結末が成功とまで言えない内容であったとしても、価値があることだと思います。

 

 

※この記事は、2020年8月8日付Facebook投稿を転載したものです。