世界的にコロナウイルス感染症の拡大が懸念されています。

既に経済活動にも影響が出てきており、世界同時株安・景気後退などマクロ経済の数値悪化だけでなく、一部の業種業態の中小企業は売上急減による経営危機まで起きているようです。

後述のとおり、読者の方からもご質問をいただいておりますが、このような時こそ、皆さんのリーダーシップが問われるときだと思います。

今までも繰り返し記載をしてきていますが、リーダーシップとは組織のトップにだけに必要なものではありません。本来、リーダーシップとは、ありとあらゆる人が発揮すべきもので、リーダーシップに組織における立場は関係ないのです。

特に、このような非常事態になると、人間は動物に戻るのです。生き残るためには誰についていけばいいのか、自分を守ってくれる人は誰なのか、明日を切り拓いてくれる人は誰なのか。本当のリーダーシップが問われます。

企業体力のある大企業や平時では信じられないかもしれませんが、組織の危急存亡のときは、組織で定められたパワー(地位や権限)とは別の判断基準で物事が動いていくことが多々あるのです。つまり、下からでも組織を動かすことができるのです。

ぜひとも世のため人のため、所属する会社・組織のために、どのような状況下においても、あきらめることなく、粘り強く、リーダーシップを発揮していってもらえればと思います。

リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。

また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人いれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!

 

 

【Q.19】
非常時、危機的状況下におけるリーダーシップについて教えてもらえないでしょうか。

 

<コメント>

まず「非常時、危機的状況下」の特徴を理解しなければなりません。

平時では、人は、所属する組織が存続することや自分がその組織に継続して所属することを前提として、身体的・金銭的な安全を確保して、安定的に、将来を想像することができます。

しかし、「非常時、危機的状況下」では、多くの場合、何かしらの外部要因から、急激に将来の見通しが悪くなり、所属する組織の存続可能性が急減したり、自分がその組織から追い出される可能性が増えたりするなど、漠然とした大きな不安とともに、身体的・金銭的危機が迫り来る状態です。

では、このような中で、どのようにリーダーシップを発揮すればいいでしょうか?

リーダーとは、暗闇の中、集団の先頭で、たいまつを持って、フォロワーを率いて進む存在です。これは平時であっても、非常時であっても変わりません。

「非常時、危機的状況下」において、特にリーダーが意識しなければならないことは、(1)フォロワーの漠然とした不安の払しょく、(2)科学的エビデンスに基づく合理的な状況分析、そして、(3)不確実な中での意思決定と実行です。

普通の人、フォロワーの特徴は「性善なれど、弱し」なのです。常にリーダーは、自分とは違って、フォロワーが弱い人たちであることを忘れてはいけません。不安を強く感じれば、普通の人は、周囲の人に、八つ当たりをしたり嘘をついたり”性善”ではなくなり”嫌なヤツ”になってしまうのです。

「非常時、危機的状況下」では、リーダーが時に”焼け火ばし”を持ってでも、漠然とした不安を払しょくし、フォロワーに安心・安全を提供しなければなりません。

そして、漠然とした不安を払しょくするためには、科学的エビデンスに基づく合理的な状況分析が不可欠になります。フォロワーの漠然とした不安は、科学的エビデンスによって、問題点となって明確となり、最悪のケースも想定できるようになります。

こういう時にリーダーは努めて冷静でなければなりませんし、合理的な思考力・判断力を有していることをフォロワーに示さなければなりません。

万が一、問題解決できないとしても、最悪のケースが想定できないという底なし沼の状況や、リーダーがパニックになっており合理的な判断ができない状況に対して、人は恐怖するのです。

また、フォロワーの漠然とした不安を払しょくするためには、リーダーは、その状況分析に基づいて、完全な正解・問題解決がないとしても、不確実な中で、その時、その組織にとって最善・最良となる意思決定をして、方向性を示さなければなりません。

そして、そのフォロワーに提示した方向性を、迅速に実行に移して、やり切って、この危機を乗り切らなければなりません。

多くの場合、「非常時、危機的状況下」はずっと続くことはないでしょう。リーダーには、この危機的な状況を人間的な成長の機会と捉えてもらって、真正面から向き合って、リーダーシップを発揮してもらいたいと思います。

最後に、こういう時こそ、リーダーはユーモアを忘れてはいけません。フォロワーと大いに笑って、深呼吸をして、現実的な問題解決にあたってください。

 

 

※この記事は、2020年2月29日付Facebook投稿を転載したものです。

株式会社スーツ 代表取締役 小松 裕介

 2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、JASDAQ上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に当社設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師。2019年6月より国土交通省PPPサポーター。