エクセルで仕入れ管理を始める方法|テンプレート付き完全ガイド
「仕入れ管理をエクセルで始めたいけれど、どの項目を入れればいいかわからない」
「毎月の集計作業に時間がかかりすぎて困っている」
このようなお悩みを抱えていませんか。
仕入れ管理は事業の利益を左右する重要業務。エクセルなら低コストで始められますよ!
仕入れ管理は、事業の利益を左右する重要な業務です。
どの商品をいつ、どこから、いくらで仕入れたかを正確に把握できていなければ、適正な原価計算ができません。
支払い漏れや在庫の過不足といったトラブルにもつながりかねないのです。
とはいえ、高額な専用システムを導入するのはハードルが高いと感じる方も多いでしょう。
初心者でも迷わず実践できる手順を網羅しているので、今日からすぐに使える管理表が作れますよ!
この記事を読めば、今日からすぐに使える仕入れ管理表を自分で作成でき、毎月の集計作業を大幅に効率化できるようになります。
目次
エクセルで仕入れ管理を始める基本知識とメリット
事業を運営するうえで、仕入れの管理は利益を左右する重要な業務です。
どの商品をいつ、どこから、いくらで仕入れたのかを正確に把握していなければ、適正な在庫水準の維持や原価計算が困難になり、結果として経営判断に支障をきたすこととなります。
多くの小規模事業者や個人事業主にとって、高額な専用システムを導入することは現実的ではありません。
そこで注目されているのが、多くのパソコンに標準搭載されているMicrosoft エクセルを活用した仕入れ管理です。
エクセルを使えば、初期コストを抑えながらも、自社の業務フローに合わせた柔軟な管理体制を構築できます。
高額なシステムを導入しなくても、エクセルがあれば今すぐ仕入れ管理を始められますよ!
本章では、仕入れ管理をエクセルで始める前に理解しておくべき基本知識として、管理すべき項目、エクセルを使うメリット、そして仕入帳や仕入台帳との違いについて詳しく解説します。
これらの知識を押さえることで、自社に最適な仕入れ管理の形を明確にイメージできるようになるでしょう。
仕入れ管理で把握すべき6つの必須項目
仕入れ管理表を作成する際、まず押さえておくべきなのは「何を記録するか」という項目設計です。
項目が不足していると必要な情報が追跡できず、逆に項目が多すぎると入力負担が増して運用が続かなくなります。
実務上、最低限記録しておくべき項目は以下の6つです。
- 仕入日:いつ仕入れたか
- 仕入先名:どこから仕入れたか
- 品名(商品名):何を仕入れたか
- 数量:いくつ仕入れたか
- 単価:1単位あたりの価格
- 金額(合計)
📝 ①仕入日
商品や原材料をいつ仕入れたのかを記録することで、支払いサイクルの管理や季節変動の分析が可能になります。
日付形式は統一して入力することが重要であり、エクセルでは「2025/01/15」のような形式で記録することで、後から並べ替えや期間抽出が容易になります。
📝 ②仕入先名
どの取引先から仕入れたのかを明確に記録しておくことで、仕入先ごとの取引金額の把握や、支払先の管理が行えます。
仕入先名は表記ゆれを防ぐため、正式名称を統一して使用することが望ましく、後述するドロップダウンリストの活用が効果的です。
📝 ③品名(商品名)
何を仕入れたのかを具体的に記録します。
同じ商品でもサイズや規格が異なる場合は、それらが区別できるよう詳細を含めた品名を設定しましょう。
品名の付け方を社内でルール化しておくと、検索や集計の精度が向上します。
📝 ④数量
仕入れた個数や重量を記録します。
単位についても「個」「kg」「箱」など、品目に応じた適切な単位を併記することで、後から見返したときに正確な数量を把握できます。
📝 ⑤単価
1単位あたりの仕入価格を記録します。
単価を記録しておくことで、同じ商品の価格変動を追跡でき、仕入先の比較検討や原価管理に役立ちます。
税抜き・税込みのどちらで記録するかを事前に決めておき、一貫性を保つことが重要です。
📝 ⑥金額(合計)
数量と単価を掛け合わせた総額を記録します。
エクセルでは数式を使って自動計算させることで、入力ミスを防ぎながら効率的に金額を算出できます。
まずはこの6項目から始めて、運用しながら必要に応じて項目を追加していくのがおすすめです!
これら6つの項目に加えて、業種や業務の特性に応じて「備考」「発注番号」「納品書番号」「支払期日」「支払ステータス」などの項目を追加することも検討するとよいでしょう。
ただし、最初から項目を増やしすぎると運用負荷が高くなるため、まずは必須の6項目から始め、運用しながら必要に応じて項目を追加していく段階的なアプローチがおすすめです。
エクセルで仕入れ管理をする3つのメリット
仕入れ管理をエクセルで行うことには、紙やノートでの管理、あるいは専用システムの導入と比較して、いくつかの明確なメリットがあります。
特に小規模事業者や個人事業主にとって魅力的な3つのメリットを詳しく解説します。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 導入コストの低さ | 既存のエクセルを活用でき、追加費用が不要 |
| 柔軟なカスタマイズ性 | 自社の業務に合わせて自由に項目を追加・変更可能 |
| 集計・分析の容易さ | 関数やピボットテーブルで効率的な集計が可能 |
📝 メリット①:導入コストの低さ
エクセルは多くのビジネスパソコンにすでにインストールされているソフトウェアであり、追加の費用をかけずに仕入れ管理を始められます。
専用の仕入れ管理システムを導入する場合、初期費用として数万円から数十万円、さらに月額のランニングコストがかかるケースも少なくありません。
対してエクセルであれば、既存の環境をそのまま活用できるため、特に創業間もない事業者や、まずは低コストで管理体制を整えたい事業者に適しています。
また、Microsoft 365のサブスクリプションを利用している場合でも、仕入れ管理のためだけに追加費用が発生することはありません。
📝 メリット②:柔軟なカスタマイズ性
エクセルは汎用的な表計算ソフトであるため、自社の業務フローや商習慣に合わせて自由に項目を追加・変更できます。
専用システムでは決められた項目や入力形式に従う必要がある場合が多く、自社独自の管理項目を追加できないこともあります。
エクセルであれば、飲食店であれば消費期限や産地、小売業であればロット番号やJANコード、製造業であれば検査成績書番号など、業種特有の項目を自由に追加できます。
また、レイアウトや色分けも自分好みに設定でき、見やすさや使いやすさを追求したオリジナルの管理表を作成できます。
📝 メリット③:集計・分析の容易さ
エクセルには豊富な関数や機能が備わっており、仕入れデータの集計や分析を効率的に行えます。
SUMIFやSUMIFS関数を使えば、仕入先別や品目別の合計金額をワンクリックで算出できます。
ピボットテーブル機能を使えば、月別・仕入先別・品目別などの多角的な集計表を瞬時に作成できます。
グラフ機能を使えば、仕入金額の推移や構成比を視覚的に把握できます。
紙やノートでの管理では、これらの集計作業を手計算で行う必要があり、多大な時間と労力がかかります。
エクセルを活用することで、データの入力さえ正確に行えば、集計や分析に費やす時間を大幅に短縮できるのです。
月間の仕入件数が数十件〜100件程度なら、エクセル管理が費用対効果バツグンですよ!
これらのメリットを踏まえると、月間の仕入件数が数十件から100件程度の規模であれば、エクセルによる仕入れ管理は費用対効果の高い選択肢といえます。
まずはエクセルで管理体制の基盤を整え、事業の成長に合わせてシステム化を検討するというアプローチが、多くの事業者にとって現実的な進め方となるでしょう。
仕入帳・仕入台帳との違いと使い分け方
仕入れ管理を行ううえで、「仕入帳」「仕入台帳」「仕入れ管理表」という言葉を耳にすることがあります。
これらは似たような名称ですが、それぞれの役割や用途には違いがあります。
自社に必要な帳票形式を選ぶために、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
| 帳票名 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| 仕入帳 | 会計・簿記 | 補助簿として仕訳帳・総勘定元帳を補完 |
| 仕入台帳 | 税務対応 | 確定申告・税務調査用の証拠書類 |
| 仕入れ管理表 | 日常業務管理 | 支払管理・在庫管理など実務効率化 |
📝 仕入帳とは
「仕入帳」は、簿記や会計において用いられる補助簿の一つです。
主要簿である仕訳帳や総勘定元帳を補完する役割を持ち、仕入取引の詳細を時系列で記録するために使用されます。
仕入帳には、日付、仕入先、品名、数量、単価、金額に加えて、掛け仕入れの場合は買掛金の発生と支払いの状況も記録します。
青色申告(国税庁)を行う個人事業主や法人にとって、仕入帳は正確な会計記録を維持するための重要な帳簿となります。
📝 仕入台帳とは
「仕入台帳」は、仕入帳と同義で使われることが多い用語ですが、特に税務署への提出や確定申告時の証拠書類として意識される場合にこの名称が用いられる傾向があります。
コクヨなどの事務用品メーカーから販売されている定型フォーマットの仕入台帳は、記載すべき項目があらかじめ印刷されており、手書きで記入していく形式のものが一般的です。
税理士や税務署が求める形式に準拠しているため、税務調査の際にも安心して提示できる帳簿形式といえます。
📝 仕入れ管理表とは
一方、「仕入れ管理表」は、会計上の帳簿という位置づけよりも、日常の業務管理を目的として作成されることが多い帳票です。
支払期日の管理、仕入先との取引状況の把握、在庫管理との連携など、実務上の管理業務を効率化するために活用されます。
必ずしも会計基準に準拠した形式である必要はなく、自社の業務に合わせて自由に設計できる点が特徴です。
これらの使い分け方としては、まず日常業務では「仕入れ管理表」を活用して仕入れ状況をリアルタイムに把握し、支払管理や在庫管理を行います。
そのうえで、確定申告や税務対応が必要な場合には、仕入れ管理表のデータをもとに「仕入帳」または「仕入台帳」の形式に整理し直すという運用が効率的です。
エクセルなら一つのファイル内に複数シートを作れるので、仕入れ管理表と仕入帳を連携させる運用も可能です!
エクセルを使えば、一つのファイル内に複数のシートを作成できるため、「仕入れ管理表」シートで日常の管理を行いながら、別シートで「仕入帳」形式のデータを自動生成するといった運用も可能です。
後述するテンプレートでは、このような連携を意識した設計を取り入れています。
自社の規模や業種、税務対応の必要性に応じて、どの帳票形式を主軸にするかを決めたうえで、エクセルでの管理表を設計していくことが重要です。
迷った場合は、まず日常業務に必要な項目を網羅した仕入れ管理表を作成し、確定申告時期に税務対応に必要な形式へデータを転記・変換するという流れで運用を始めるとよいでしょう。
エクセルの仕入れ管理表の作り方10ステップ
テンプレートをダウンロードして使用する方法もありますが、自分で一から作成することで、エクセルの仕組みを理解し、後からのカスタマイズや修正が容易になります。
本章では、エクセル初心者の方でも迷わずに仕入れ管理表を完成させられるよう、10のステップに分けて具体的な作成手順を解説します。
各ステップでは、設定すべき内容とその理由を丁寧に説明していきますので、順番に沿って作業を進めてください。
完成すれば、仕入先マスタとの連携、税込金額の自動計算、支払期日のアラート表示など、実務で役立つ機能を備えた本格的な仕入れ管理表が出来上がりますよ!
完成形イメージと列構成の設計
ゴールが見えないまま作業を始めると、途中で項目の追加や削除が発生し、手戻りが生じやすくなります。
最初に全体像を設計しておくことで、効率的に作業を進められます。
「とりあえず作り始める」のではなく、完成形をイメージしてから着手するのがポイントです!
📝 本記事で作成する仕入れ管理表の構成
メインとなる「仕入れ管理表」シートには、日々の仕入れデータを入力していきます。
サブシートとして「仕入先マスタ」シートを用意し、取引先の情報を一元管理します。
この2つのシートを連携させることで、入力ミスを防ぎながら効率的なデータ管理が可能になります。
「仕入れ管理表」シートの列構成は、A列からL列まで12の項目を配置します。
| 列 | 項目名 | 内容 |
|---|---|---|
| A列 | No. | 通し番号 |
| B列 | 仕入日 | 仕入れが発生した日付 |
| C列 | 仕入先名 | 取引先を選択 |
| D列 | 品名 | 仕入れた商品名 |
| E列 | 数量 | 仕入れた数量 |
| F列 | 単位 | 数量の単位 |
| G列 | 単価(税抜) | 1単位あたりの価格 |
| H列 | 税率 | 消費税率を選択 |
| I列 | 税込金額 | 自動計算される金額 |
| J列 | 支払期日 | 支払い期限 |
| K列 | 支払ステータス | 支払い状況を管理 |
| L列 | 備考 | 自由記述欄 |
「仕入先マスタ」シートには、以下の項目を配置します。
| 列 | 項目名 |
|---|---|
| A列 | 仕入先コード |
| B列 | 仕入先名 |
| C列 | 支払条件(例:月末締め翌月末払い) |
| D列 | 担当者名 |
| E列 | 電話番号 |
| F列 | 備考 |
このマスタシートを整備しておくことで、仕入れ管理表への入力時に仕入先名をドロップダウンリストから選択できるようになり、表記ゆれや入力ミスを防止できます!
この設計を念頭に置きながら、次のステップから具体的な作成作業に入っていきましょう。
Step1-3:シート作成と見出し行の基本設定
この段階でしっかりと基盤を整えておくことで、後の作業がスムーズに進みます。
エクセルを開いたら、「空白のブック」を選択して新しいファイルを作成してください。
作成したら、すぐに名前を付けて保存しましょう。
ファイル名は「仕入れ管理表_2025年度」のように、内容と対象期間がわかる名称にしておくと、後からファイルを探す際に便利です。
画面下部に表示されているシートタブ「Sheet1」を右クリックして「名前の変更」を選択し、「仕入れ管理表」と入力します。
続いて、シートタブの右側にある「+」ボタンをクリックして新しいシートを追加し、同様に「仕入先マスタ」という名前に変更します。
シートの順番は、ドラッグ操作で入れ替えられますので、「仕入れ管理表」を左側、「仕入先マスタ」を右側に配置しておきましょう。
まず「仕入れ管理表」シートの1行目に、先ほど設計した列構成に従って見出しを入力していきます。
- A1セル:No.
- B1セル:仕入日
- C1セル:仕入先名
- D1セル:品名
- E1セル:数量
- F1セル:単位
- G1セル:単価(税抜)
- H1セル:税率
- I1セル:税込金額
- J1セル:支払期日
- K1セル:支払ステータス
- L1セル:備考
見出し行の入力が完了したら、書式を設定して見やすくします。
A1からL1までのセルを選択した状態で、「ホーム」タブの「塗りつぶしの色」から濃い青やグレーなどの色を選択し、背景色を設定します。
続いて「フォントの色」から白を選択して文字色を変更します。
さらに「太字」ボタンをクリックして文字を太くし、「中央揃え」を設定することで、見出し行が明確に区別できるようになります。
見出し行に色を付けておくと、データ入力時に視認性がグッと上がりますよ!
📝 見出し行を固定表示させる設定
データが増えて画面をスクロールしても見出しが常に表示されるようにするには、「表示」タブの「ウィンドウ枠の固定」から「先頭行の固定」を選択します。
この設定により、何百行ものデータを入力しても、常に見出し行を確認しながら作業ができます。
同様に、「仕入先マスタ」シートでも見出し行を設定します。
- A1セル:仕入先コード
- B1セル:仕入先名
- C1セル:支払条件
- D1セル:担当者名
- E1セル:電話番号
- F1セル:備考
仕入れ管理表シートと同じ書式設定を適用してください。
Step4-5:仕入先マスタとドロップダウンリストの実装
この機能を実装することで、仕入先名の入力ミスや表記ゆれを防ぎ、正確なデータ管理が可能になります。
ドロップダウンリストを設定すると、クリックするだけで仕入先を選択できるので、入力作業がとても楽になりますよ!
「仕入先マスタ」シートを開き、2行目以降に取引のある仕入先の情報を入力していきます。
仕入先コードは「S001」「S002」のように、アルファベットと数字を組み合わせた形式にしておくと、将来的に仕入先が増えた場合も整理しやすくなります。
仕入先名は正式名称を入力し、略称や通称は備考欄に記載するようにしましょう。
支払条件には「月末締め翌月末払い」「20日締め翌月10日払い」など、実際の取引条件を記入します。
例として、以下のようなデータを入力します。
| セル | 入力内容 |
|---|---|
| A2 | S001 |
| B2 | 株式会社山田食品 |
| C2 | 月末締め翌月末払い |
| D2 | 山田太郎 |
| E2 | 03-1234-5678 |
同様に、3行目以降にも取引先の情報を追加していきます。
「仕入れ管理表」シートに戻り、C2セルを選択します。
データを入力する領域を想定して、C2からC1000までのセル範囲を選択しておきましょう。
広めの範囲を選択しておくことで、後からデータが増えても設定をやり直す必要がなくなります。
セル範囲を選択した状態で、「データ」タブの「データの入力規則」をクリックします。
表示されたダイアログボックスの「設定」タブで、「入力値の種類」のドロップダウンから「リスト」を選択します。
「元の値」の入力欄には、仕入先マスタシートの仕入先名が入力されている範囲を指定します。
具体的には「=仕入先マスタ!B$2:B$100」のように入力します。
この指定により、仕入先マスタのB列(仕入先名)に入力された値がドロップダウンリストとして表示されるようになります。
設定が完了したら「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。
C2セルを選択すると、セルの右側に小さな三角形のボタンが表示されます。
このボタンをクリックすると、仕入先マスタに登録した仕入先名の一覧が表示され、クリックするだけで入力できるようになります。
📝 税率列にもドロップダウンリストを設定しよう
同様の手順で、税率列(H列)にもドロップダウンリストを設定しておくと便利です。
H2からH1000までを選択し、データの入力規則で「リスト」を選択、「元の値」には「10%,8%」と直接入力します。
これにより、標準税率10%と軽減税率8%を選択式で入力できるようになり、税率の入力ミスを防げます。
飲食店や食品関連の仕入れでは軽減税率8%が適用されるケースが多いので、選択式にしておくと便利ですね!
Step6-7:税込金額・仕入先別合計の自動計算式
これらの数式を設定しておくことで、数量や単価を入力するだけで金額が自動的に計算され、集計作業も瞬時に行えるようになります。
関数を使えば計算ミスもなくなるので、経理業務の正確性が格段にアップしますよ!
「仕入れ管理表」シートのI2セル(税込金額の列)を選択し、以下の数式を入力します。
=IF(E2=””,””,E2*G2*(1+SUBSTITUTE(H2,”%”,””)/100))
この数式の意味を解説すると、まずIF関数で数量(E2)が空欄かどうかを判定し、空欄の場合は何も表示しないようにしています。
数量が入力されている場合は、数量(E2)×単価(G2)×(1+税率)の計算を行います。
税率はH列に「10%」「8%」のようにパーセント記号付きで入力されるため、SUBSTITUTE関数で「%」を削除し、100で割ることで小数に変換しています。
数式を入力したら、I2セルをコピーしてI3からI1000までの範囲に貼り付けます。
または、I2セルの右下角にマウスポインタを合わせ、小さな黒い十字(フィルハンドル)が表示されたらダブルクリックするか、下方向にドラッグすることで数式をコピーできます。
📝 金額の表示形式を設定しよう
I列全体を選択し、右クリックから「セルの書式設定」を選択します。
「表示形式」タブの「分類」から「通貨」を選択し、記号に「¥」、小数点以下の桁数を「0」に設定します。
これにより、金額が「¥12,960」のように見やすい形式で表示されます。
仕入れ管理表シートの右側、例えばN列からP列あたりに集計エリアを設けます。
N1セルに「仕入先別集計」と入力し、N2セルに「仕入先名」、O2セルに「合計金額」と見出しを入力します。
N3セル以降に、仕入先マスタから仕入先名を参照するか、手入力で仕入先名を列挙します。
例えばN3セルに「株式会社山田食品」と入力した場合、O3セルには以下のSUMIF関数を入力します。
=SUMIF(C:C,N3,I:I)
この数式は、C列(仕入先名列)の中からN3セルの値(株式会社山田食品)と一致する行を探し、対応するI列(税込金額列)の値を合計するという処理を行います。
N4セル以降に他の仕入先名を入力し、O4セル以降にも同じ数式をコピーすることで、仕入先ごとの合計金額が自動的に集計されます。
SUMIF関数を使えば、仕入先別の集計が一瞬で完了します!月末の締め作業がぐっと楽になりますね。
Step8-9:支払期日アラートの条件付き書式設定
この機能を活用することで、一覧表を見るだけで支払いの優先度が視覚的に把握でき、支払い忘れのリスクを大幅に軽減できます。
色分けで支払期日が一目瞭然になるので、うっかり支払いを忘れる心配がなくなりますよ!
多くの取引では「月末締め翌月末払い」などの支払条件が設定されています。
仕入日から支払期日を自動計算することで、手入力の手間を省き、計算ミスも防げます。
J2セル(支払期日列)を選択し、以下の数式を入力します。
=IF(B2=””,””,EOMONTH(EOMONTH(B2,0),1))
この数式では、まずIF関数で仕入日(B2)が空欄かどうかを判定します。
仕入日が入力されている場合、内側のEOMONTH(B2,0)で仕入日が属する月の月末日を取得し、外側のEOMONTH関数でさらにその1か月後の月末日を算出しています。
例えば、仕入日が2025年1月15日であれば、まず1月31日が算出され、次にその1か月後の2月28日が支払期日として表示されます。
「仕入れ管理表」シートでJ2からJ1000までのセル範囲を選択し、「ホーム」タブの「条件付き書式」をクリックして「新しいルール」を選択します。
まず、支払期日が今日から7日以内に迫っている場合に黄色で警告する設定を行います。
「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択し、数式欄に以下を入力します。
=AND(J2<>””,J2<=TODAY()+7,J2>TODAY())
この数式は、支払期日が空欄でなく、かつ今日から7日以内であり、かつ今日より後の日付である場合にTRUEを返します。
「書式」ボタンをクリックして、「塗りつぶし」タブで黄色を選択し、「OK」をクリックします。
次に、支払期日が今日を過ぎている(支払い遅延)場合に赤色で警告する設定を追加します。
再度「条件付き書式」から「新しいルール」を選択し、数式欄に以下を入力します。
=AND(J2<>””,J2
この数式は、支払期日が空欄でなく、かつ今日より前の日付であり、かつ支払ステータスが「支払済」でない場合にTRUEを返します。
書式には赤色の塗りつぶしを設定します。
📝 支払い完了した行をグレー表示にする設定
K列(支払ステータス)が「支払済」の場合に行全体をグレーで表示する設定も有効です。
A2からL1000までの範囲を選択し、条件付き書式で「=$K2=”支払済”」という数式を設定し、薄いグレーの塗りつぶしを適用します。
これらの条件付き書式を設定することで、仕入れ管理表を開くたびに、支払いが必要な取引が色分けで一目瞭然となり、支払い業務の効率化と漏れ防止につながります!
| 条件 | 表示色 | 意味 |
|---|---|---|
| 支払期日が7日以内 | 黄色 | もうすぐ支払期日 |
| 支払期日を過ぎている | 赤色 | 支払い遅延!要対応 |
| 支払ステータスが「支払済」 | グレー | 支払い完了 |
Step10:印刷設定とバックアップ管理
これらの設定を整えておくことで、紙での確認が必要な場面やデータトラブルへの備えが万全になります。
せっかく作った管理表も、印刷がうまくいかなかったり、データが消えてしまったら台無しですよね。最後までしっかり設定しておきましょう!
📝 印刷設定の手順
印刷設定では、まず「ページレイアウト」タブから各種設定を行います。
「印刷の向き」は、列数が多いため「横」を選択します。
「サイズ」はA4を選択し、「余白」は「狭い」を選ぶことで、より多くのデータを1ページに収められます。
次に、印刷範囲を設定します。
データが入力されている範囲(例:A1からL50)を選択し、「ページレイアウト」タブの「印刷範囲」から「印刷範囲の設定」をクリックします。
これにより、不要な空白部分が印刷されることを防げます。
- 「ページレイアウト」タブの「印刷タイトル」をクリック
- 「タイトル行」の欄に「$1:$1」と入力
- 2ページ目以降にも見出し行が印刷されるようになる
この設定により、どの列が何のデータかを常に確認できます。
印刷プレビューで仕上がりを確認したら、必要に応じて列幅の調整や改ページ位置の変更を行います。
「表示」タブの「改ページプレビュー」を使うと、印刷時のページ分割位置を視覚的に確認・調整できます。
- 定期的な手動バックアップ:毎日の業務終了時にファイルを別フォルダにコピー
- クラウドストレージの活用:OneDrive、Google Drive、Dropboxなどに保存
- 自動回復機能の設定:保存間隔を10分程度に設定
まず、定期的な手動バックアップとして、毎日の業務終了時にファイルを別フォルダにコピーする習慣をつけましょう。
ファイル名には日付を含めて「仕入れ管理表_20250115.xlsx」のようにしておくと、いつ時点のバックアップかが明確になります。
クラウドストレージの活用も効果的です。
OneDrive、Google Drive、Dropboxなどのクラウドサービスに保存しておけば、パソコンが故障しても別の端末からデータにアクセスできます。
Microsoft 365を利用している場合は、OneDriveに保存したファイルが自動的にバージョン管理され、誤って上書きしても過去のバージョンに戻せます。
クラウドに保存しておけば、万が一パソコンが壊れても安心ですね!
📝 エクセルの「自動回復」機能を確認しよう
「ファイル」タブの「オプション」から「保存」を選択し、「自動回復用データの保存間隔」を10分程度に設定しておきましょう。
予期せぬ停電やフリーズが発生しても、直近の状態を復元できる可能性が高まります。
エクセルの仕入れ管理で使える便利な関数5選
仕入れ管理表の基本形が完成したら、次はエクセルの関数を活用してさらに効率化を図りましょう。
エクセルには多数の関数が用意されていますが、仕入れ管理の実務で特に役立つ関数は限られています。
本章では、仕入れ管理の現場で頻繁に使用される5つの関数について、具体的な使い方と設定手順を詳しく解説します。
関数と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、一度設定してしまえば毎回自動で計算してくれる心強い味方ですよ!
📝 関数を活用するメリット
仕入先別や品目別の集計が瞬時にできるようになります。
品番を入力するだけで品名や単価が自動表示されます。
支払い状況の管理も自動化され、月末の集計作業が数分で完了します。
関数の記述方法だけでなく、なぜその関数が必要なのかという背景も含めて説明しますので、自社の業務に応じた応用もしやすくなるはずです。
SUMIF関数:仕入先別・品目別の集計方法
SUMIF関数は、指定した条件に一致するデータだけを合計する関数です。
仕入れ管理においては、特定の仕入先からの仕入れ金額の合計や、特定の品目の仕入れ金額の合計を算出する際に非常に重宝します。
手作業で電卓を使って計算していた集計作業が、この関数一つで自動化されます。
月末に仕入先ごとの合計金額を電卓で計算していた方、この関数で一瞬で終わりますよ!
- =SUMIF(範囲, 検索条件, 合計範囲)
- 「範囲」には条件を検索する列を指定
- 「検索条件」には抽出したい条件を指定
- 「合計範囲」には合計したい数値が入っている列を指定
仕入先別の合計金額を算出する方法
具体的な使用例として、仕入先別の合計金額を算出する場合を説明します。
仕入れ管理表のC列に仕入先名、I列に税込金額が入力されているとします。
「株式会社山田食品」からの仕入れ合計を算出したい場合、集計用のセルに以下の数式を入力します。
=SUMIF(C:C,”株式会社山田食品”,I:I)
この数式により、C列の中から「株式会社山田食品」と完全一致する行を探し出し、対応するI列の金額をすべて合計した結果が表示されます。
検索条件をセル参照にすれば、仕入先名を変えるだけで別の仕入先の集計もできて便利です!
例えば、N3セルに仕入先名を入力し、O3セルに「=SUMIF($C:$C,N3,$I:$I)」と数式を設定すれば、N列に入力した仕入先名に応じて自動的に合計金額が計算されます。
ドル記号を付けて「$C:$C」のように絶対参照にしておくことで、数式を他のセルにコピーしても参照先がずれません。
品目別の集計方法
品目別の集計も同様の方法で行えます。
D列に品名が入力されている場合、以下の数式で「コピー用紙A4」の仕入れ合計金額が算出されます。
=SUMIF(D:D,”コピー用紙A4″,I:I)
SUMIF関数の応用テクニック
SUMIF関数では「以上」「以下」などの条件も指定できます。
例えば、税込金額が10,000円以上の取引金額の合計を算出したい場合は以下の数式を使用します。
=SUMIF(I:I,”>=10000″,I:I)
このように、SUMIF関数を使いこなすことで、様々な切り口での集計分析が可能になります。
金額の大きい取引だけを抽出して分析したいときにも使えるので、覚えておくと重宝しますよ!
VLOOKUP関数:品番から品名・単価を自動入力
VLOOKUP関数は、指定したキーワードをもとに別の表からデータを検索し、対応する値を自動的に取得する関数です。
仕入れ管理においては、品番を入力するだけで品名や標準単価が自動表示される仕組みを作る際に活用します。
この機能により、入力の手間が省けるだけでなく、品名の入力ミスや単価の誤入力を防ぐ効果もあります。
品名を毎回手入力していると、表記ゆれや誤字が起きやすいですよね。VLOOKUP関数で解決できます!
- =VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索方法)
- 「検索値」には検索したい値またはセル参照を指定
- 「範囲」には検索対象の表全体を指定
- 「列番号」には取得したいデータが範囲の左から何列目かを指定
- 「検索方法」にはFALSE(完全一致)を指定
品目マスタシートの作成手順
具体的な使用例として、品目マスタシートを作成して活用する方法を説明します。
A列に「品番」、B列に「品名」、C列に「標準単価」、D列に「単位」を設定します。
A2以降に「P001」「P002」のような品番を入力し、対応する品名、標準単価、単位を入力していきます。
例えばD列を「品番」、E列を「品名」として列構成を変更します。
VLOOKUP関数の設定方法
仕入れ管理表シートでVLOOKUP関数を設定するには、E2セル(品名列)に以下の数式を入力します。
=IFERROR(VLOOKUP(D2,品目マスタ!A:D,2,FALSE),””)
この数式では、D2セルに入力された品番を品目マスタシートのA列から検索し、見つかった行の2列目(品名)を返します。
IFERROR関数で囲むことで、品番が未入力や該当なしの場合にエラー表示ではなく空白を表示するようにしています。
IFERROR関数を付けないと「#N/A」エラーが表示されてしまうので、必ずセットで使いましょう!
同様に、標準単価を自動入力する場合は以下の数式を使用します。
=IFERROR(VLOOKUP(D2,品目マスタ!A:D,3,FALSE),””)
列番号を3に変更することで、3列目の標準単価が取得されます。
単位も自動入力したい場合は、列番号を4に変更した数式を設定します。
VLOOKUP関数使用時の注意点
品目マスタのデータを追加・変更した場合は、仕入れ管理表側の計算結果も自動的に更新されます。
ただし、すでに入力済みの単価が変更されてしまう可能性もあるため、単価は参照値としてではなく、入力時に確定値として記録する運用が安全な場合もあります。
自社の業務フローに合わせて、参照による自動入力と手動入力のどちらが適切か検討してください。
過去の取引履歴を正確に残したい場合は、単価を「値のみ貼り付け」で確定させる方法もおすすめです!
IF関数:支払ステータスの自動表示
IF関数は、指定した条件が満たされているかどうかを判定し、結果に応じて異なる値を表示する関数です。
仕入れ管理においては、支払期日と現在の日付を比較して「未払い」「支払済」などのステータスを自動表示したり、金額に応じて承認フローを分岐させたりする際に活用します。
条件分岐の基本となる関数であり、他の関数と組み合わせることで複雑な処理も実現できます。
支払い漏れを防ぐためにも、ステータスの自動判定は必須の機能ですね!
- =IF(論理式, 真の場合の値, 偽の場合の値)
- 「論理式」には条件を記述
- 条件が成立する場合は「真の場合の値」を表示
- 条件が成立しない場合は「偽の場合の値」を表示
支払ステータスを自動判定する数式
具体的な使用例として、支払ステータスを自動判定する方法を説明します。
仕入れ管理表のJ列に支払期日、L列に実際の支払日を入力する列を追加し、K列の支払ステータスを自動表示させるとします。
K2セルに以下の数式を入力します。
=IF(J2=””,””,IF(L2<>””,”支払済”,IF(J2
📝 数式の動作解説
①最初のIF関数で支払期日(J2)が空欄かどうかを判定し、空欄の場合は何も表示しません。
②支払期日が入力されている場合、次のIF関数で支払日(L2)が入力されているかを判定します。
③支払日が入力されていれば「支払済」と表示します。
④支払日が未入力の場合、さらに次のIF関数で支払期日が今日より前かどうかを判定します。
⑤支払期日が過ぎていれば「支払遅延」、そうでなければ「未払い」と表示します。
IF関数をネスト(入れ子)にすることで、複数の条件を順番に判定できるようになりますよ!
金額に応じた承認者の自動表示
別の活用例として、仕入金額に応じた承認者の自動表示があります。
例えば、10万円未満は「課長承認」、10万円以上50万円未満は「部長承認」、50万円以上は「役員承認」と表示させたい場合は以下の数式を使用します。
=IF(I2<100000,”課長承認”,IF(I2<500000,”部長承認”,”役員承認”))
このような設定により、各取引の承認フローが一目で把握でき、社内の稟議プロセスを効率化できます。
条件付き書式との組み合わせ
IF関数と条件付き書式を組み合わせると、さらに視覚的にわかりやすい管理表を作成できます。
| 支払ステータス | セルの色 |
|---|---|
| 支払遅延 | 赤色 |
| 未払い | 黄色 |
| 支払済 | グレー |
K列の支払ステータスに上記のような条件付き書式を設定しておくと、表を見ただけで支払い状況が即座に把握できます。
色分けすることで、支払い遅延のリスクがある取引がひと目でわかるようになりますね!
TODAY・EOMONTH関数:支払期日の自動算出
TODAY関数とEOMONTH関数は、日付計算を自動化するための関数です。
仕入れ管理においては、仕入日から支払期日を自動算出する際に特に役立ちます。
多くの取引では「月末締め翌月末払い」や「20日締め翌月10日払い」といった支払条件が設定されていますが、これらを手計算で算出するのは手間がかかり、ミスも発生しやすくなります。
これらの関数を活用することで、仕入日を入力するだけで支払期日が自動的に算出される仕組みを構築できます。
支払期日の計算ミスは信用問題にもなりかねません。関数で自動化すれば安心ですね!
TODAY関数の基本
TODAY関数は、現在の日付を取得する関数です。
書式は単純に=TODAY()と入力するだけで、その日の日付が表示されます。
この関数はファイルを開くたびに自動更新されるため、支払期日までの残り日数を計算する際などに活用できます。
例えば、「=J2-TODAY()」と入力すれば、支払期日までの残り日数が算出されます。
EOMONTH関数の基本
EOMONTH関数は、指定した日付から数えて指定した月数後の月末日を取得する関数です。
- =EOMONTH(開始日, 月数)
- 月数に0を指定→開始日が属する月の月末日
- 月数に1を指定→翌月末日
- 月数に-1を指定→前月末日
「月末締め翌月末払い」の支払期日算出
具体的な使用例として、「月末締め翌月末払い」の支払期日を算出する方法を説明します。
仕入日がB2セルに入力されている場合、支払期日のJ2セルには以下の数式を入力します。
=IF(B2=””,””,EOMONTH(B2,1))
この数式では、まず仕入日が空欄かどうかを判定し、入力されている場合はEOMONTH関数で翌月末日を算出します。
例えば、仕入日が2025年1月15日であれば、2025年2月28日が支払期日として表示されます。
うるう年の2月も自動で28日か29日を判定してくれるので便利ですね!
「20日締め翌月末払い」の支払期日算出
「20日締め翌月末払い」のように締め日が月末以外の場合は、より複雑な数式が必要になります。
この条件では、1日から20日までの仕入れは翌月末払い、21日から月末までの仕入れは翌々月末払いとなります。
J2セルには以下の数式を入力します。
=IF(B2=””,””,IF(DAY(B2)<=20,EOMONTH(B2,1),EOMONTH(B2,2)))
DAY関数で仕入日の日付部分を取得し、20以下かどうかで場合分けを行っています。
「月末締め翌月10日払い」の支払期日算出
さらに複雑な支払条件として「月末締め翌月10日払い」の場合は、EOMONTH関数とDATE関数を組み合わせます。
=IF(B2=””,””,DATE(YEAR(EOMONTH(B2,1)),MONTH(EOMONTH(B2,1)),10))
この数式を入力すると、翌月の10日が支払期日として算出されます。
支払期日までの残り日数を表示する
これらの関数を応用して、支払期日までの残り日数を表示する列を追加することもできます。
新しい列に以下の数式を入力すれば、支払期日までの日数が表示されます。
=IF(J2=””,””,J2-TODAY())
負の数になっていれば支払いが遅延していることを示します。
| 残り日数 | 条件付き書式の色 |
|---|---|
| 7日以内 | 黄色(注意) |
| 0日以下 | 赤色(支払い遅延) |
この残り日数に対して上記のような条件付き書式を設定しておくと、支払い管理がより確実になります。
支払期日が近づくと自動で色が変わるので、うっかり支払い忘れを防げますね!
エクセルの仕入れ管理表テンプレート
ここまで解説してきた仕入れ管理表を一から作成する方法は、エクセルの仕組みを理解し、自社の業務に合わせたカスタマイズを行ううえで非常に有益です。
しかし、すぐに仕入れ管理を始めたい方や、エクセルの操作に不慣れな方にとっては、既存のテンプレートを活用する方が効率的な場合もあります。
テンプレートを使えば、関数や条件付き書式の設定を一から行う必要がないので、すぐに実務で活用できますよ。
本章では、仕入れ管理表テンプレートの機能と基本的な使い方を解説したうえで、飲食店向けのカスタマイズ方法や、税務対応に必要なコクヨ形式の仕入台帳への応用方法についても詳しく説明します。
テンプレートをそのまま使用するだけでなく、自社の業務フローに合わせて調整することで、より実用的な管理表として活用できるようになるでしょう。
テンプレートの機能と基本的な使い方
仕入れ管理表テンプレートには、前章までで解説した機能があらかじめ設定されており、ダウンロード後すぐに入力を始められる状態になっています。
テンプレートを効果的に活用するために、搭載されている機能と入力開始前に押さえておくべきポイントを確認しておきましょう。
- 仕入先マスタ連携(ドロップダウン選択で入力ミス防止)
- 税込金額の自動計算(10%・8%軽減税率対応)
- 支払期日の自動算出(月末締め翌月末払いがデフォルト)
- 支払期日アラート(条件付き書式で色分け表示)
- 仕入先別集計エリア(SUMIF関数で自動集計)
📝 仕入先マスタ連携
仕入先マスタシートに取引先情報を登録しておくことで、仕入れ管理表シートの仕入先名列でドロップダウンリストから選択入力が可能です。
この機能により、仕入先名の表記ゆれや入力ミスを防止し、正確な集計ができるようになっています。
📝 税込金額の自動計算機能
数量、単価、税率を入力すると、税込金額が自動的に算出されます。
消費税率は10%と8%(軽減税率)に対応しており、ドロップダウンリストから選択できます。
手計算による計算ミスを防ぎ、入力作業の効率化に貢献します。
📝 支払期日の自動算出機能
仕入日を入力すると、設定された支払条件に基づいて支払期日が自動計算されます。
デフォルトでは「月末締め翌月末払い」の設定になっていますが、数式を変更することで「20日締め翌月10日払い」など、自社の取引条件に合わせたカスタマイズが可能です。
📝 支払期日アラート
条件付き書式による色分け表示機能が設定されています。
支払期日が7日以内に迫っている取引は黄色、支払期日を過ぎた取引は赤色で表示されます。
また、支払ステータスが「支払済」になった行はグレーで表示され、視覚的に支払い状況を把握できます。
📝 仕入先別集計エリア
SUMIF関数を使用して仕入先ごとの合計金額が自動集計されます。
仕入先マスタに登録した仕入先が自動的に集計対象となり、月末の支払い準備や仕入先との取引金額確認に役立ちます。
テンプレートをダウンロードしたら、まず仕入先マスタを整備することから始めましょう。この準備が後々の入力効率を大きく左右します。
テンプレートを使い始める前に、いくつかの初期設定を行うことで、より自社の業務に適した形で活用できます。
仕入先マスタシートを開いて、実際に取引のある仕入先の情報を入力します。
仕入先コード、仕入先名、支払条件、担当者名、連絡先などを漏れなく登録しておきましょう。
デフォルトの「月末締め翌月末払い」以外の条件で取引している場合は、支払期日列の数式を自社の条件に合わせて変更します。
仕入先によって支払条件が異なる場合は、仕入先マスタの支払条件列と連携させる応用的な設定も検討できます。
日付は必ず日付形式(「2025/1/15」または「2025年1月15日」)で入力してください。
金額についても、カンマや円マークは入力せず、半角数字のみで入力します。
飲食店向けカスタマイズのポイント
飲食店の仕入れ管理には、一般的な小売業や卸売業とは異なる特有の要件があります。
食材という性質上、消費期限の管理は欠かせませんし、産地表示が求められる食材やアレルギー物質を含む原材料の把握も重要です。
また、同じ食材でも季節によって仕入価格が変動することが多く、価格変動の追跡も必要になります。
飲食店ならではの管理項目を追加することで、食品衛生管理やコスト管理の精度が格段に向上します。
基本のテンプレートを飲食店の実務に合わせてカスタマイズする際に追加すべき項目と、その設定方法について詳しく解説します。
- 消費期限(賞味期限)列
- 産地列
- ロット番号列
- 保管場所列
📝 消費期限(賞味期限)列の追加
最も重要な追加項目は「消費期限(賞味期限)」列です。
食材の鮮度管理は飲食店経営の根幹であり、消費期限を仕入れ時点で記録しておくことで、先入れ先出しの徹底や廃棄ロスの削減につながります。
仕入れ管理表の列構成に「消費期限」列を追加し、日付形式で入力できるようにします。
さらに、条件付き書式を設定して、消費期限が3日以内に迫っている行を黄色、消費期限を過ぎた行を赤色で表示するようにしておくと、期限切れ食材の見落としを防げます。
📝 産地列の追加
「産地」列の追加も飲食店では重要です。
国産野菜や特定産地の食材を使用していることをアピールする店舗や、産地証明が必要なケースでは、仕入れ時点で産地情報を記録しておく必要があります。
産地の入力をドロップダウンリストにしておくと、表記ゆれを防げます。
別シートに都道府県名や主要産地のリストを作成し、データの入力規則で参照する設定を行いましょう。
📝 ロット番号列の追加
「ロット番号」列は、食品衛生管理やトレーサビリティの観点から追加を検討すべき項目です。
万が一、食材に問題が発生した場合に、どのロットの食材をいつ使用したかを追跡できるようにしておくことで、原因究明と被害の最小化が可能になります。
仕入先から納品時に受け取るロット番号や製造番号を記録する列を追加し、入荷ごとに漏れなく入力する運用を徹底しましょう。
📝 保管場所列の追加
「保管場所」列を追加しておくと、在庫管理との連携がスムーズになります。
「冷蔵庫A」「冷凍庫」「常温棚」のように保管場所を記録しておくことで、棚卸し作業の効率化や、食材を探す手間の削減につながります。
保管場所もドロップダウンリストで選択できるようにしておくと、入力が容易になります。
ロット番号の記録は面倒に感じるかもしれませんが、食中毒などの問題が発生した際に迅速な対応ができるようになります。
飲食店特有の集計ニーズとして、「食材カテゴリ別の仕入額集計」があります。
野菜類、肉類、魚介類、調味料など、食材のカテゴリ別に仕入額を把握することで、原価構成の分析やメニュー開発時の参考になります。
品目マスタシートにカテゴリ列を追加し、SUMIF関数でカテゴリ別の合計金額を集計できるようにカスタマイズします。
| 追加機能 | 活用メリット |
|---|---|
| 食材カテゴリ別集計 | 原価構成の分析、メニュー開発の参考 |
| 前回単価・価格変動率表示 | 仕入価格の上昇傾向を早期把握、価格交渉のタイミング判断 |
価格変動の激しい食材については、「前回単価」と「価格変動率」を自動表示する仕組みも有効です。
VLOOKUP関数で同一品目の前回仕入単価を取得し、今回単価との差異を計算することで、仕入価格の上昇傾向を早期に把握できます。
価格交渉のタイミングや仕入先の見直し検討に役立つ情報となります。
項目が多すぎると入力負担が増し、結果として運用が続かなくなるリスクがあります。
まずは消費期限と産地の2項目を追加するところから始め、運用しながら必要に応じて項目を追加していくアプローチがおすすめです。
最初から完璧を目指さず、スモールスタートで始めて徐々に改善していくのが継続のコツです。
コクヨ形式仕入台帳への応用方法
確定申告や税務調査に備えて、仕入帳(仕入台帳)を整備しておくことは、事業を営むうえで重要な実務です。
特に青色申告を行っている個人事業主や法人にとって、正確な仕入帳の作成は必須といえます。
コクヨなどの事務用品メーカーが販売している定型フォーマットの仕入台帳は、税務署が求める記載項目を網羅しており、税理士や会計事務所からも信頼されている形式です。
エクセルで日々の仕入れ管理をしながら、同時に税務対応用の仕入台帳も作成できれば、二重入力の手間が省けますね。
エクセルで作成した仕入れ管理表のデータを、コクヨ形式の仕入台帳フォーマットに変換・応用する方法について解説します。
この方法を習得することで、日常の業務管理と税務対応を一つのエクセルファイルで効率的に行えるようになります。
- 日付
- 仕入先名
- 品名・摘要
- 数量・単価・金額
- 備考
まず、コクヨ形式の仕入台帳に必要な記載項目を確認しておきましょう。
基本的な記載項目として、「日付」「仕入先名」「品名・摘要」「数量」「単価」「金額」「備考」が必要です。
これに加えて、青色申告の場合は「仕入先の住所」や「取引の相手方の氏名または名称」の記載が求められる場合もあります。
これらの項目は、本記事で作成した仕入れ管理表にほぼ含まれているため、レイアウトを調整するだけで対応できます。
エクセルファイル内に新しいシート「仕入台帳」を作成し、コクヨ形式に準拠したレイアウトを設定します。
1行目には帳票名称として「仕入台帳」と入力し、2行目には対象期間「自 令和○年○月○日 至 令和○年○月○日」を記載します。
3行目以降に列見出しを配置します。
A列に「年月日」、B列に「仕入先名」、C列に「品名・摘要」、D列に「数量」、E列に「単価」、F列に「金額」、G列に「備考」を設定します。
仕入れ管理表シートからデータを自動的に参照させるには、各セルに参照式を入力します。
例えば、仕入台帳シートのA4セルに「=IF(仕入れ管理表!B2=””,””,仕入れ管理表!B2)」と入力します。
B4セルに「=IF(仕入れ管理表!C2=””,””,仕入れ管理表!C2)」と入力することで、仕入れ管理表のデータが仕入台帳形式で表示されます。
仕入台帳には月次の合計金額を記載する欄も設けておきましょう。
各月の末尾に「○月分合計」の行を追加し、SUM関数でその月の仕入金額合計を算出します。
さらに、年度末には「年間合計」の行を設け、年間の総仕入金額を集計します。
この合計金額は、確定申告書の仕入金額欄に記載する数字と一致させる必要があるため、正確な集計が求められます。
確定申告の時期に慌てないよう、月次で合計金額を確認しておく習慣をつけておくと安心です。
📝 印刷設定のポイント
印刷時のレイアウトにも配慮が必要です。
仕入台帳シートの印刷設定では、用紙サイズをA4縦に設定し、ページの余白を適切に調整します。
「ページレイアウト」タブの「印刷タイトル」機能を使って、帳票名称と列見出しを各ページに印刷する設定にしておくと、複数ページにわたる場合も見やすい帳票になります。
税務調査への備えとして、仕入台帳と併せて保管しておくべき証憑書類についても触れておきます。
仕入に関する請求書、納品書、領収書などの原始証憑は、仕入台帳の記載内容と照合できるよう、整理して保管しておく必要があります。
エクセルの仕入れ管理表に「証憑番号」列を追加し、請求書や納品書に通し番号を付けて管理する方法も有効です。
番号で紐づけておくことで、税務調査時に該当する証憑をすぐに取り出せるようになります。
ファイルの訂正・削除履歴を残せるようにするか、一度確定した月のデータは別ファイルとして保存し変更を加えないなどの運用ルールを設けることが望ましいでしょう。
詳細な要件については、国税庁の電子帳簿保存法関係ページや税理士に確認することをおすすめします。
電子帳簿保存法への対応は少し複雑ですが、エクセル管理でも適切なルールを設ければ対応可能です。不安な方は税理士に相談してみましょう。
エクセルの仕入れ管理の限界と次のステップ
エクセルによる仕入れ管理は、コストを抑えながら柔軟な管理体制を構築できる優れた方法です。
しかし、事業の成長に伴って取引量が増加したり、複数の担当者でデータを共有する必要が出てきたりすると、エクセルでの管理に限界を感じる場面が出てきます。
本章では、エクセルでの仕入れ管理から専用システムへの移行を検討すべきタイミングの見極め方と、スムーズにシステム化を進めるための具体的な手順について解説します。
適切なタイミングでシステム移行を行うことで、業務効率の向上とヒューマンエラーの削減を実現し、さらなる事業成長の基盤を整えることができます。
「まだエクセルで十分」と思っていても、気づいたときには手遅れになっていることも。早めの情報収集が大切ですよ!
ツール導入を検討すべき3つのサイン
エクセルによる仕入れ管理を続けていく中で、以下のような状況が発生し始めたら、専用の仕入れ管理システムやクラウドツールへの移行を検討すべきタイミングです。
これらのサインを見逃さず、適切な時期にシステム化を進めることで、業務の混乱やデータトラブルを未然に防げます。
- データ量増加によるファイル肥大化と動作遅延
- 複数人での同時編集によるデータ競合・上書きミス
- 入力ミスや計算ミスの頻発
📝 サイン①:データ量の増加によるファイルの肥大化と動作の遅延
エクセルは表計算ソフトとして非常に優れていますが、大量のデータを扱うことは本来の設計思想に含まれていません。
仕入れ件数が月間数百件を超え、年間で数千行のデータが蓄積されるようになると、ファイルを開くのに時間がかかったり、数式の再計算に遅延が生じたりするようになります。
ファイルサイズが10MBを超えるようになったら、動作が不安定になるリスクが高まっている証拠です。
また、複数年のデータを一つのファイルで管理している場合、ファイルの破損リスクも無視できません。
エクセルファイルは何らかの原因で破損すると、すべてのデータが失われる可能性があります。
ファイルが重くなってきたな…と感じたら要注意。それはシステム移行を考え始めるサインかもしれません!
📝 サイン②:複数人での同時編集によるデータの競合や上書きミス
エクセルファイルを社内の共有フォルダに置いて複数の担当者が利用している場合、同時に編集しようとすると「読み取り専用」で開かざるを得なかったり、誰かが編集中のファイルを別の人が上書き保存してしまったりするトラブルが発生します。
Microsoft 365のエクセルではリアルタイムの共同編集機能が提供されていますが、セルの競合が発生することがあり、仕入れデータのような正確性が求められる業務には不向きな場合があります。
担当者が2人以上で仕入れ管理を行っている場合や、本社と店舗など離れた場所からデータを入力・参照する必要がある場合は、複数ユーザーでの同時アクセスを前提に設計されたクラウド型の管理システムの導入を検討すべきでしょう。
📝 サイン③:入力ミスや計算ミスの頻発
エクセルでは、誤って数式を削除したり上書きしたりすることが容易に起こります。
数式が入っているセルに直接数値を入力してしまい、自動計算が機能しなくなったというトラブルは珍しくありません。
また、ドロップダウンリストを設定していても、直接入力で表記ゆれのあるデータを入れてしまうことも防ぎきれません。
仕入れ金額の集計が合わない、支払い漏れが発生した、在庫数が実際と合わないといった問題が繰り返し発生するようになったら、人的ミスを防ぐ仕組みが組み込まれた専用システムへの移行を真剣に検討すべきです。
専用システムでは、入力項目の必須チェックや数値範囲のバリデーション、権限管理による編集制限など、エクセルでは実現が難しい機能が標準で備わっています。
「また計算が合わない…」が続くようなら、それはエクセルの限界かも。専用システムなら入力ミスを未然に防いでくれますよ!
問題が深刻化してから慌てて移行するよりも、余裕を持って計画的に移行を進める方が、業務への影響を最小限に抑えられます。
段階的なシステム移行の進め方
エクセルから専用システムへの移行は、一度に全面的に切り替えるのではなく、段階的に進めることでリスクを抑えられます。
急激な変化は現場の混乱を招きやすく、新システムに不具合があった場合のダメージも大きくなります。
ここでは、スムーズなシステム移行を実現するための具体的な進め方を解説します。
いきなり全部切り替えるのはNG!段階的に進めることで、トラブルがあっても最小限のダメージで済みますよ。
現在のエクセル管理で行っている業務フローを洗い出し、新システムに求める機能を明確にします。
仕入れデータの入力項目、集計・分析の方法、帳票出力の要件、他システム(会計ソフト、在庫管理システムなど)との連携の必要性などを整理しましょう。
また、現状のエクセル管理で感じている課題や不満点もリストアップしておくと、システム選定時の判断材料になります。
市場には様々な仕入れ管理システムやクラウドサービスが存在します。
中小企業向けのクラウド型在庫・仕入れ管理システム、会計ソフトに付属する仕入れ管理機能、業種特化型の専用システムなど、選択肢は多岐にわたります。
複数のサービスの資料を取り寄せ、無料トライアルが提供されている場合は実際に操作感を確認することをおすすめします。
新システムの導入が決定したら、いきなりエクセル管理を廃止するのではなく、一定期間は両方のシステムで並行して運用を行います。
並行運用期間は最低でも1か月、できれば2〜3か月程度設けることをおすすめします。
この期間中に、新システムへのデータ入力方法を習得し、出力される帳票や集計結果がエクセルと一致するかを確認します。
並行運用期間を経て新システムでの運用に問題がないことを確認したら、エクセル管理を終了して新システムに完全移行します。
移行後も、エクセルで管理していた過去のデータは削除せずに保管しておきましょう。
確定申告や税務調査で過去のデータが必要になる場合がありますし、新システムで何らかの問題が発生した際のバックアップとしても役立ちます。
現場の声を反映したシステム選定を行うことで、導入後の定着率が大きく向上します。
- 初期費用と月額費用の総コスト
- 操作のわかりやすさ
- 既存データの移行サポートの有無
- カスタマイズの柔軟性
- サポート体制の充実度
- セキュリティ対策の水準
また、将来の事業拡大に伴う利用者数の増加や機能追加にも対応できるスケーラビリティがあるかどうかも重要な判断基準です。
無料トライアルは必ず活用しましょう!実際に触ってみないと、使いやすさは分かりませんからね。
並行運用中に発生した問題点や改善要望は記録しておき、システムベンダーへの問い合わせやカスタマイズの依頼に活用します。
また、この期間を利用して操作マニュアルを整備し、担当者への研修を行っておくと、本格移行後の混乱を防げます。
📝 旧データの保管について
過去のエクセルデータは、読み取り専用の形式で保存しておくか、PDFに変換して保管しておくと、誤って編集してしまうリスクを防げます。
保管期間は、国税庁「帳簿書類等の保存期間」で定められている帳簿書類の保存義務期間である7年間を目安に、少なくともその期間は確実に保管しておくことが望ましいでしょう。
エクセルでの管理に限界を感じ始めたら、早めに情報収集を始め、自社に最適なシステムを見つける準備を進めておきましょう。
移行は大変ですが、一度乗り越えれば業務がグッと楽になります。計画的に進めて、スムーズな移行を目指しましょう!
まとめ:今日から始めるエクセルの仕入れ管理の実践
最後に、記事全体の要点を振り返り、今日から実践できるアクションステップを確認しましょう。
- 仕入日・仕入先名・品名
- 数量・単価・金額
これらの項目を漏れなく記録することで、正確な原価把握と支払管理が可能になります。
エクセルは導入コストが低く、柔軟にカスタマイズできて、集計・分析も簡単!小規模事業者や個人事業主にとって、費用対効果の高い仕入れ管理ツールですよ
📝 仕入れ管理表の作成は10ステップで完成
シート作成と見出し設定から始まり、仕入先マスタとドロップダウンリストの実装、税込金額と仕入先別合計の自動計算式の設定、支払期日アラートの条件付き書式、そして印刷設定とバックアップ管理まで、順を追って設定することで本格的な管理表が出来上がります。
- SUMIF関数:仕入先別・品目別の集計
- VLOOKUP関数:品番からの自動入力
- IF関数:支払ステータスの自動表示
- TODAY・EOMONTH関数:支払期日の自動算出
これらの関数を活用することで、手計算や手入力の手間を大幅に削減できます。
飲食店向けには消費期限・産地・ロット番号などの項目追加がおすすめ。確定申告用のコクヨ形式仕入台帳にも応用できますよ
これらのサインが見られたら、専用システムへの段階的な移行を検討すべきタイミングです。
📝 今日から始められるアクションステップ
まずは本記事で解説した6つの必須項目を含む仕入れ管理表を作成してみてください。
テンプレートを活用してもよいですし、自分で一から作成することでエクセルへの理解が深まります。
最初から完璧を目指す必要はありません。
運用しながら必要な項目を追加し、使いやすい形にカスタマイズしていくアプローチが、長続きする仕入れ管理の秘訣です。
仕入れ管理は事業の収益性を左右する重要な業務です。正確なデータの蓄積が、原価管理の精度向上や価格交渉力アップにつながりますよ
エクセルという身近なツールを活用して、今日から仕入れ管理の改善に取り組んでみてください。
株式会社スーツ 代表取締役社長CEO
2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、東証スタンダード上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師。2019年6月より国土交通省PPPサポーター。2020年10月にYouTuber事務所の株式会社VAZの代表取締役社長に就任。月次黒字化を実現し、2022年1月に上場企業の子会社化を実現。2022年12月にスーツ社を新設分割し同社を商号変更、新たに株式会社スーツ設立と同時に代表取締役社長CEOに就任。
現在、スーツ社では、チームのタスク管理ツール「スーツアップ」の開発・運営を行い、中小企業から大企業のチームまで、日本社会全体の労働生産性の向上を目指している。