経営支援クラウド事業の開始と、それに伴う新会社設立、経営体制の刷新のお知らせ

この度、株式会社スーツ(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長CEO:小松 裕介)は、2022年12月1日より、経営支援クラウド事業を開始し、それに伴い新会社「株式会社スーツ」の設立と経営体制の刷新を行いましたので、お知らせいたします。

 

1.経緯について

2014年12月の創業以来、私たちは、時価総額100億円以下の中小企業やスタートアップ企業(以下「中小企業等」といいます。)に対して、人材投入(ハンズオン)型経営支援を実施してまいりました。その結果、多くのクライアント企業様の企業価値向上を実現し、当社にも中小企業等の経営ノウハウが蓄積されました。

今般、当社では、新規事業として、長年のクライアント企業様に対する経営支援で培った経営ノウハウを形式知化しシステム化したプロダクト開発・運用を行う経営支援クラウド事業を展開することにいたしました。

経営支援クラウド事業では、中小企業等の経営支援にかかるSaaS(Software as a Service)提供を予定しており、今後、多額のシステム開発やマーケティング費用を要することが予想されます。そのため、経営支援クラウド事業の開始に伴い、当社では、今までの株式会社スーツの会社分割を行い、2022年12月1日に、今までの経営支援事業を承継する新会社として「株式会社スーツ」を設立し、当該会社で経営支援クラウド事業を開始いたします。

今後、新会社「株式会社スーツ」では、シナジーの見込める経営コンサルティング会社や事業会社、ベンチャーキャピタル及びプライベート・エクイティ・ファンドなどから外部資金の調達を図り、まずは数年内のIPOを目指してまいります。

 

2.新会社「株式会社スーツ」会社概要について

商   号 : 株式会社スーツ(Suits Inc.)
本店所在地 : 〒102-0074 東京都千代田区九段南4丁目6番13号ニュー九段マンション301号
連 絡 先 : TEL : 03-6228-1390  FAX : 03-6733-7870
代 表 者 : 代表取締役社長CEO 小松 裕介
U R L  : https://suits.co.jp
設立年月日 : 2022年12月1日
事 業 内 容 : 経営支援クラウド事業、経営支援事業、投資銀行事業

今般の「第二創業」に伴い、ロゴの「i」の赤色を、日本古来からある赤色「唐紅」(紅花で染めた濃い紅赤色)に変更いたします。新設する「株式会社スーツ」では経営支援クラウド事業を世界展開してまいります。

 

3.マネジメントチーム

小松 裕介  代表取締役社長CEO 小松 裕介
2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、東証スタンダード上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より、総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師登録。2019年6月より、国土交通省PPPサポーター。2020年10月に大手YouTuberプロダクションの株式会社VAZの代表取締役社長に就任。月次黒字化を実現し、2022年1月に上場会社の子会社化を実現。2022年12月に、株式会社スーツを新設分割し、当社設立と同時に代表取締役社長CEOに就任。
浅利 睦男  取締役副社長CoCFO 浅利 睦男
会計事務所勤務を経て、結婚式などを執り行う冠婚葬祭業にて、総務、人事、経営企画など管理業務に従事。2013年6月に伊豆シャボテン公園グループの代表取締役社長に就任。2014年12月に当社の前身となる株式会社スーツ設立と同時に専務執行役員として参画。2022年12月に、株式会社スーツの新設分割に伴い、当社設立と同時に取締役副社長CoCFOに就任。
高橋 翔太朗  執行役員CoCFO 高橋 翔太朗
2012年4月に厚生労働省に入省し、労働政策の統括や子ども・子育て政策の企画立案を担当。2016年12月からはPwCあらた有限責任監査法人にて、主に新エネルギー産業の分野にて監査業務に従事。2019年5月より株式会社VAZにてコーポレート関連業務を担当。2022年9月より当社の前身となる株式会社スーツに執行役員として参画。2022年12月に、株式会社スーツの新設分割に伴い、当社設立と同時に執行役員CoCFOに就任。
麻生 俊幸

 執行役員CMO 麻生 俊幸
2003年4月に株式会社ポーラに入社。一貫してオンライン、オフラインを跨いだマーケティング業務に従事。2008年には同社D2C事業の立ち上げをリードし、事業グロースに向けた各種マーケティング業務をリード。2021年1月より株式会社シンシア(東証スタンダード上場企業)のマーケティング部長。2022年4月より同社執行役員。2022年4月より当社の前身となる株式会社スーツにCMOとして参画。2022年12月に、株式会社スーツの新設分割に伴い、当社設立と同時に執行役員CMOに就任。

上原 尚

 執行役員CTO 上原 尚
2013年4月に株式会社NECソリューションイノベータに入社。2017年7月に株式会社ns-try設立と同時に代表取締役社長に就任。WEBマーケティング・コンサルティング会社の技術顧問及びシステム会社の外部CTOに就任。2022年5月より当社の前身となる株式会社スーツにCTOとして参画。2022年12月に、株式会社スーツの新設分割に伴い、当社設立と同時に執行役員CTOに就任。

 

 

4.代表取締役社長CEO 小松 裕介 コメント

株式会社スーツは2022年12月1日に「第2の創業」を迎えました。今後、当社は、外部資本の活用を図り、当社事業と経営哲学を広めるために、まずは数年内の株式上場を目指してまいります。

2014年の創業以来、当社は、クライアント企業様に対して、主に人材投入(ハンズオン)型の経営支援をしてまいりました。その結果、当社の「プロ経営者」がクライアント企業様の全てのステークホルダーに対してリーダーシップを発揮し、時に大きな経営成績の向上や資金調達を実現し、クライアント企業様の企業価値向上に寄与してまいりました。

このような事業展開の中においても、当社には、目の前のクライアント企業様1社1社と向き合いたいと思うと同時に、より多くのクライアント企業様に貢献したいという想いがありました。

そこで、今後は当社が長年の経営支援を通じて培ってきた経営ノウハウの形式知化とシステム化を推進し、より大きな社会的インパクトを出すために、主たる事業の一つとして経営支援クラウド事業を展開してまいります。

経営領域においては「プロ経営者」の必要性が求められて久しいですが、株式会社スーツでは、プロフェッショナルとして、自己研鑽をし努力し続けることを楽しめるスタッフ一同が、毎日、クライアント企業様のために、一生懸命働いています。

2014年12月の会社設立以降、多くの関係者様にご支援いただきながら、多くのお客様とお付き合いさせていただいております。そして、この「第2の創業」についても、多くの関係者様のご支援とご共感をいただいて事業展開をさせていただきます。

今後も、私たちは、プロフェッショナルとして、個人の能力を最大限に活かして、全ての人にある”リーダーシップ”を通じて、新しい未来を創造し、社会変革に貢献してまいります。

 

リーダーシップ往復書簡 044

 

前回に引き続き、リーダーとして向き合わざるを得ない、正しさや倫理観について共に考えたいと思います。

リーダーは、フォロワーに対して、正しさや倫理観においても、さらに上を目指すように導かねばなりません。

多くの人が勘違いをしていますが、「悪ではない」が「善である」ではないのです。少しでも、より良い姿、あるべき姿を目指さなければなりません。
ビジネスにおいても、昨今のSDGsをはじめ、その波が来ています。

マイケル・ポーター教授が掲げるCSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)は、営利企業が社会ニーズ(社会課題の解決)に対応することで経済的価値と社会的価値をともに創造しようとするアプローチですが、まさにこの考え方もそうだと思います。

売上が増える、利益が増える。これらは資本主義社会で正しいと評価されると思います。

しかし、これだけで満足してはいけません。売上や利益を増やす過程で、より社会的な観点から正しいか、倫理的かについても、一生懸命考えなければならない時代が来ています。

リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。

また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!

 

 

【Q.44】
リーダーとしての成功とは、何だとお考えですか?

 

<コメント>

リーダーとしての成功は、一義的には、やはりリーダーが掲げた夢や目標の達成だと思います。

夢や目標の達成の定義は、決してリーダーの独りよがりのものではなく、やはりフォロワーや周囲の人々も含めて、分かりやすく夢や目標が達成されたことを成功と評価すべきではないかと思います。

「桃太郎」、「ロード・オブ・ザ・リング」や「スターウォーズ」などからも分かるとおり、古今東西、リーダーは旅に出ます。

当初は、旅の目的がないものもありますが、途中で、夢や目標・目的が出来て、仲間と出会い、努力の結果、その目的を達成するのです。

繰り返し記載してきましたが、リーダーとは、暗闇の中、集団の先頭で、たいまつを持って、フォロワーを率いて進む存在です。

私は、甘いかもしれませんが、フォロワーとともに、道なき道を勇気を出して歩んできた結果、達成できたことは、成功と呼ぶにふさわしいのではないかと思います。

また、この成功の先に、副次的に、リーダー自身やフォロワーの成長であったり、影響力の獲得であったりがあると思います。

リーダーの成功の先に何があるのか。人生100年時代を迎えて、旅自体も長いテーマを選べるようにもなっています。また、シリアル・アントレプレナー(連続起業家)のように、人生において何度も旅に出る人も増えてきました。

一度きりの人生ですから、自らが先頭に立って旅に出ること自体も、その旅の結末が成功とまで言えない内容であったとしても、価値があることだと思います。

 

 

※この記事は、2020年8月8日付Facebook投稿を転載したものです。

リーダーシップ往復書簡 043

 

前回に引き続き、リーダーとして向き合わざるを得ない、正しさや倫理観について共に考えたいと思います。

本日は、一般企業の経営理念に該当すると言われているGoogleの「Googleが掲げる10の事実」、その中でも、「悪事を働かなくてもお金は稼げる。」をご紹介したいと思います。

 

悪事を働かなくてもお金は稼げる。

Googleは営利企業です。企業に検索テクノロジーを提供することと、Googleのサイトやその他のウェブサイトに有料広告を掲載することで収益を得ています。世界中の数多くの広告主が AdWordsで商品を宣伝し、数多くのサイト運営者がGoogleのAdSenseプログラムでサイトのコンテンツに関連する広告を配信しています。広告主だけでなく、すべてのユーザーの皆さんにご満足いただくため、Googleでは広告プログラムとその実践について次のような基本理念を掲げています。

検索結果ページには、その内容と関連性のない広告の掲載は認めません。Googleは、広告というものはユーザーが必要としている情報と関連性がある場合にのみ役立つと考えています。そのため、検索結果ページに広告がまったく表示されない場合もあります。

派手な広告でなくても効果は上げられるとGoogleは考えています。ポップアップ広告は邪魔になってユーザーが見たいコンテンツを自由に見られないので、Googleでは許可していません。Google は、閲覧しているユーザーに関連性のあるテキスト広告のほうが、ランダムに掲載される広告よりずっとクリック率が高いことに着目しました。企業の規模には関係なく、あらゆる広告主がこのターゲット広告を利用できます。

Googleが掲載する広告には、スポンサーによる広告リンク(スポンサーリンク)であることを必ず明記しているため、検索結果の完全性が損なわれません。Googleが検索結果のランクに手を加えてパートナー サイトの順位を高めるようなことは絶対にありません。PageRankは、お金で買うことはできません。GoogleのユーザーはGoogleの客観性を信頼しているのであり、その信頼を損なって短期的に収益が増加しても意味がないのです。

 

読者の皆さんは、上記を読まれて、どのように思われたでしょうか?

「悪事を働かなくてもお金は稼げる。」という事実。事実その通りだと思いますが、「強欲さが、正義である」と言われる資本主義社会において、社会性や倫理観をしっかりと持ち続けることは難しいことかもしれません。

しかし、リーダーである以上、易きに流れず、正しいことは何かを常に考え、しっかり自分と向き合わなければならないと思います。

リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。

また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!

 

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【Q.43】
正しさや倫理観など、きれいごとだけでは経営は成り立たないと思いますが、どのように考えていますか?

 

<コメント>

私も過去に企業再生、敵対的買収防衛や危機管理(リスクマネジメント)をしてきましたので、会社経営がきれいごとだけではないことは重々承知しています。

特に、いかんともし難いことは、お金の問題です。いかに正しさや倫理観を説いたとしても、いざという時にお金がなければ、スタッフに給料を出すこともできませんし、取引事業者に代金を支払うこともできません。

しかし、逆説的ではありますが、だからこそ、リーダーたるもの、常日頃から、きれいごとを大事にしなければならないと考えています。

何かあったときに、きれいごとすら言って来ていない人を、誰が助けようと思いますか。

例として新型コロナウイルス感染症を挙げるまでもなく、今の世の中は「VUCA」時代です。何があるか分からないからこそ、きれいごとに価値があるのです。

また、読者の皆さんにどこまでの経験があるかは分かりませんが、人が本当に追い込まれたときに、最後に、どのような意思決定をするか。

私は幾度となく修羅場を見てきたのですが、多くの人は、途中まで足掻いて足掻いて間違いもミスもするのですが、最後は、一回りして、きれいごとに辿り着くのです。

会社経営はきれいごとだけで成り立たないからといって、リーダーがそれを目指さなかったり軽視したりしていいわけではありません。

多くのフォロワーや周囲の協力者は、リーダーの理想を目指して努力する姿に、尊敬や信頼を覚えるのだと思います。

 

 

※この記事は、2020年8月1日付Facebook投稿を転載したものです。

リーダーシップ往復書簡 042

 

前回に引き続き、リーダーとして向き合わざるを得ない、正しさや倫理観について共に考えたいと思います。

リーダーは、フォロワーに対して、正しいことを言わなければなりませんし、正しさや倫理観の基準を示さなければなりません。

しかし、この正しさの伝え方がやっかいなのです。言い方・伝え方を間違えると、正しさは、弱い人に対して、「強すぎる」のです。

私も拙いながらも会社経営の仕事を15年以上させていただいていますが、この点ほど難しいことはないと考えます。

皆さんもご存じのとおり、今の日本社会において、正しいことができなかったり、一般的な倫理観を逸脱した行動をしていたりする人がいたとしたら、それは精神的に追い込まれている人なのです。

その人たちも、さすがに善悪の区別ぐらいついています。それでも、例えばちょっと嘘をついてしまったり、取引事業者にキックバックをすることで有利な条件を引き出したり(もっと過激ならば、粉飾決算や架空取引など。)と、倫理的な面でオーバーランをしてしまうにはしてしまうなりの理由があるわけです。

前述のとおり、もちろんリーダーは、こういった人たちに対しても、しっかりと正しさや倫理観は伝えなければなりませんし、注意もしなければならないと思います。

しかし、表面的に、正しさを伝えても問題解決には繋がらないことが多いです。むしろ、下手をすると、その人を追い込むだけになってしまいます。

平時のように、なぜその人が正しくいられないのか、弱さの根源となる問題解決をしてあげなければなりません。

リーダーが正しいことを言うからには、きれいごとだけではなく、フォロワーの雑多な問題も引き受ける覚悟が必要なのではないかと思います。

リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。

また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!

 

 

【Q.42】
具体的な質問で申し訳ありませんが、上司が、倫理的な観点からも問題ある行動をしています。
これに対して、どのように部下として動くことが望ましいのでしょうか?

 

<コメント>

いただいた質問だと情報が少ないので、前提となる情報がもう少し欲しいところですが、もし私が部下ならば、以下のように動きます。

まず、「問題ある行動」が、継続的なことなのか、過去の1回の出来事なのか、会社に損失が出ているのか、治癒が可能なのか、共謀している人はいるのか、法律を犯しているのかなど、もう少し状況把握・情報分析をする必要があると思います。

そのうえで、その上司を救い出すことができると判断するならば、いつ、どこで、どのように彼と対峙するかを考えます。逆に、社会人・組織人として、救いようのないレベルであれば、内部通報制度や内部監査室など外部組織と連携、もしくは、さらに上の職位の上司に話を持っていって問題解決にあたります。

前者の場合は、その上司が「問題ある行動」がミスで生じていることなのか、悪意を持って行っているのかによって、対応が変わります。

単なるミスであれば、情報を整理して伝えて、教えてあげます。悪意を持った確信犯の場合は、こちらもそれ以上の正義を持って、ぶつからなければならないと思います。そして、なぜこのような選択肢を取らざるを得なかったのか、その背景についても、情報把握に努めたほうがいいと思います。

会社経営とは問題に対峙することです。そのための練習だと思って、真正面から問題と対峙すると良いと思います。

これで上司を真っ当な道に引き戻すことができたならば、それは素晴らしい経験だと思いますし、ご質問いただいた方は自信にしてよいと思います。なかなかの人間力だと思います。

 

 

※この記事は、2020年7月25日付Facebook投稿を転載したものです。

リーダーシップ往復書簡 041

 

前回に引き続き、リーダーとして向き合わざるを得ない、正しさや倫理観について共に考えたいと思います。

昔から経営の世界では「経営者として大成する人間は、悪いことができて、悪いことをしない人間である」と言われています。

大成する経営者は、悪いことができるがしないとあるとおり、自分の心を律することができます。また、悪いことができるわけですから、悪いことをする人の気持ちが分かり、先回りして対策を講じることもできるのだと思います。

今までも繰り返し述べてまいりましたが、私の人間観は「人は善なれど弱し」で、これはリーダーにも当てはまります。人は、弱い部分が出てしまうと、善ではなく、悪になってしまうわけです。

そのため、リーダーはとことん強くならなければならないわけですが、現実的には、自分の中の弱い部分、つまり悪の部分を認めて、冷静に捉えて、御すことができる人格を育てることが大事だと思います。

仏教では「鬼手仏心」という言葉がありますが、この言葉は、鬼のように残酷な顔があるが、その背後には仏のような慈愛に満ちた心があるという人間の姿を表現しています。

この言葉からも分かるとおり、「鬼」と「仏」と一見矛盾する二つの人格が、一人の人間の中に共存することを意味しています。

あるべき姿としては、私たちは更なる高みを目指して、それこそ神を目指すべきだと思いますが、先達たちの教えを考えると、一足飛びに統合的で高潔な人間にはなれませんので、まずは自分の心のドス黒い部分を認めることが必要なのではないかと思います。

リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。

また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!

 

 

【Q.41】
ビジネスにおいて「善悪」を考えることはありますか?

 

<コメント>

よく「善悪」について考えます。

これについては、コンプライアンス(法令遵守)の概念よりも広いもので、ビジネス・エシックス(企業倫理)だと思います。

オレオレ詐欺や違法薬物の売買などの違法行為ならば、一般的なビジネスマン全員にとって、明らかに「悪」なので、さすがに論点にすらならなりません。

しかし、ビジネスシーンにおいては、合法的ですが、倫理的に正しいかを考える場面は増えてきているように思います。

ネットゲーム、SNS、飲食やデジタルデバイスなど依存症のユーザーを生み出すことが分かっていて、あえてそれを狙ったビジネスモデル、「痩せる」や「キレイになる」など過度にコンプレックスに訴えかけるマーケティング手法、情報弱者を食い物にするような金融サービス、そして、利益相反取引が当たり前の仲介サービスなど様々、ビジネスにおいて「善悪」を考えるシーンはあると思います。

一番の問題は、これらのサービスはとても儲かるのです。

合法で、さらに儲かれば、資本主義社会なので、なんでも良いという経営姿勢の経営者に会うとがっかりしますが、非常に多いと思います。また、「ベンチャー企業は、(法律的にも倫理的にも)グレーゾーンを突っ走るものです。」などとしたり顔で発言するベンチャーキャピタリストなどに会うと、嫌悪感を覚えます。

最近では、先ほどのようなビジネスで、一度、荒稼ぎして、そのお金を社会貢献や後進の育成に使いたいなどという若手経営者にもよく会うように思います。

投資家や金融機関などはビジネス・エシックスのガイドラインを整備したほうがいいと思います。倫理的にも人間として正しく、なおかつ、ちゃんと商売になることをしなければならないと思います。

法律や倫理観をすり抜けている悪事については、多くのステークホルダーのためにも、リーダーで食い止めなければなりません。常日頃から、リーダーは、フォロワーに対して、正しい価値観を伝えていかなければならないと思います。

 

 

※この記事は、2020年7月18日付Facebook投稿を転載したものです。